第二百六十七夜『剣の王様の御成り-the sword in the foundation-』
2023/03/01「島」「橋」「輝く剣」ジャンルは「ギャグコメ」
『その剣を台座から引き抜いた者こそ、次の王である。』
そう書かれた台座が誰も知らない間に、島の都の広場に
これに多くの人が
これに心穏やかでなくなったのは興奮した民衆ではなく、先王とコネクションを持っていた王侯貴族である。
次の王位は慣習に
そんなこんなで、台座と剣に近づくのは一般市民ばかり、しかし野次馬を
そして肝心の台座の剣だが言うまでも無く、誰にでも簡単に引っこ抜けると言う訳では無かった。万人が挑戦したが、誰も彼もが剣を引き抜く事
この異邦人、名をルキウスと言うのだが、観衆は異邦人が挑戦する事に関しても
ルキウスが台座の剣を引き抜かんとすると、まるで剣は
これには観衆も沸き、ルキウスを
それを見ていた衛兵は制止しようとしたが、降って
「「彼こそが島の新しい王様だ! 王様を
ルキウスは興奮した民衆に
もうこうなると衛兵も黙って見ている訳にはいかず、民衆を力づくで
「「彼こそが島の新しい王様だ! 王城を明け渡せ!」」
すっかり熱狂した民衆を恐れて、王城は跳ね橋を上げて城門を閉ざしたが、民衆は手斧を投げて跳ね橋を下ろし、木材を即席の破城槌にして
「「彼こそが島の新しい王様だ! 王位を明け渡せ!」」
これには城内の人々もビックリ
しかしここまで来た民衆も
「「新しい王様万歳! 新しい王様万歳!」」
民衆によって空の王座に座らされ、その様子を見ていたルキウスはこれらの民衆に何を言おうか考え、そして意を決した。
「まずは治安の向上と、暴動の予防のために都の衛兵を増やそう。それからこの剣は誰の手にも触れさせない様に水の底に安置する、井戸でも湖でもなく海の底だ」
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