第百五十九夜『夢と魔法とイマジネーションの冒険-Infant baptism-』
2022/10/27「入学式」「風船」「消えた主従関係」ジャンルは「サイコミステリー」
ある集合住宅の五階から、子供園に通い始めた程の
またある公園では、高所から幼児が傘を手に持って飛び降りて亡くなった。実に痛ましい話だ。
またある住宅地では、高台から幼児が
これら一連の事故には、実は手引きをしている人間が居た。憎き隣人であったり競争相手に子供が出来たと言う人を相手に、バレない様に子供を始末する方法がありますよ! と言って、計画を売り渡す。そんな陰で糸を引く人物が居たのである。
故に子供が居る家庭に、空を飛んだり滑空する内容を含む映画をプレゼントすればいいとけしかける。子供の誕生日でも何でもいい、まさか映画をプレゼントしただけでは子供に対する殺意など立証出来る筈が無いし、そんな事で因果関係が認められたら社会は機能を失ってしまう。故に決して
仮に映画のせいで子供が死んだ! と言い出しても、それは映画の制作会社に矛先が向いた。殺人計画を実行したその人や、殺人計画を授けた黒幕に矛先が向いた事は今まで一度もない。子供に愛と勇気の
人間は空を飛べない、妖精は現実に居ない、空を飛ぶ事は無く首が飛ぶ。
ある所に、
ヒーローがマントで滑空し、教師が傘で空中浮遊し、魔女や少女が箒で空を飛ぶ作品を子供に見せる時には気を付けなさい、人を殺そうとする意思がそこに交じっているかも分からない。無論そんな
何故ならそもそもの話、毒座衛門は子供を殺す時は映画を送ったりしない。毒座衛門にも依頼があり、信頼がある。子供に自主的な自死を促す様な手段は確実性を欠くし、何時達成が出来るかも分かったものではない。
なるほどと手を打ち、それが殺し屋家業として成立すると考える者が居るならば、それは馬鹿者と言う他無い。
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