第百四十一夜『ベッドの下の斧男に関する提言-Boogymen-』
2022/10/06「秋」「迷信」「最高の主人公」ジャンルは「ギャグコメ」
みなさんはベッドの下の
「ベッドの下に斧を持った男がうずくまっていたの」
この話はアメリカの都市伝説だとされている。しかしアメリカ
一つ、集合住宅を訪ねて来た友人は布団を
一つ、この怪談ないし都市伝説はヨーロッパにも
一つ、実はこのベッドの下の斧男は日本発祥と言う説もある。鎌倉時代に旅人が命からがら外の様子を見るふりをする事で、空き家に
つまり、ベッドの下の斧男はアメリカ大陸とヨーロッパとアジアに存在していたと強弁出来る。世界中に点在しており、どこが発祥とは断言するべき存在ではなく、強いて言うなら人類の歴史に昔から居た存在と言うべきだろう。
裏づけと言い張れなくもない様な、興味深い事はまだ他にもある。何故ベッドの下の斧男の凶器は斧なのか? スマートな武器なら拳銃や石弓でも良い筈だ、指先一つで
さて、この様なベッドの下の斧男にはバリエーションが複数あると言う内容の話を冗長にしたか疑問に思う方も居るでしょう。逆に問いますが、何故だと思いますか?
(おい、お前先に行けよ)
(いや、お前が先に行けよ。最初のペンギンは
(いやいや、それって最初の
一つの部屋、一つのベッド、一つのターゲット、そこには三人のベッドの下の男が居た。ご丁寧に
しかしこの三人、誰が最初に行くか
この男性、俗に言う
それだけならば、屈強な男が何するものぞと武器を手に襲い掛かればいい。しかしベッドの下の男達が最初に目撃したのは、クローゼットの中から出て来た鬼の様なモンスターが屈強な男から
繰り返すがクローゼットの中から出て来たモンスターは鬼の様な
このまま嵐が過ぎるまでベッドの下に
その時である、一瞬屈強な男の視線がベッドの下に向いた。それだけならばよくある事だ、一瞬ベッドの方を見るなんて事は誰でもするし、ベッドの下に
しかし、ベッドの下の斧男達は冷静さを完全に失ったしまった。
(あれは俺達の存在に気が付いたのではないか?)
(いや、気が付いた様子は無いし、こっちには向ってこないぞ)
(気が付いていないのならば、今の内に後ろから
(いやダメだ。クローゼットモンスターがどうなったか見ていなかったのか? 足音一つ聞かれたら何をされるか分からん)
(いっその事、ここは三人同時にかかるべきではなかろうか?)
そうベッドの下で
「大変な目にあった」
「ああ全くだ。獲物を逃した事は
「もっと言うなら、
そうこう言い合っている内に、ベッドの下の男達は異変に気付く。
「なんだこの煙は!?」
「ごほ、ごほ、苦しい! このままでは
「くそっ、あの野郎、
ベッドの下の斧男の都市伝説は地域や時代を跨いで点在する。点在しているし、有名だ。しかし、ベッドの下の斧男がベッドの下から出て来たと言う話は殆んど無い。
即ち……
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