美しい世界設定かつ(花のくだりが)、ラストは諸行無常で一言で言い表しにくいお話でした。
同じ民族が東西や南北に分断されて争う……歴史上幾度となく繰り返されてきたことで、こちらが赤いボタンを押すのとほぼ同時にあちらからも攻撃が……という展開に、人間の愚かさや虚しさを感じました。
そんな人間の愚かさと対比するように、人々の死によってつくられる花畑……それはとても美しいんだろうなと、悲しくて切なくて、すこし苦しくなりました。
とても印象深いお話だと思いました。
>俺は作戦室で覆いのしてある赤いボタンの前に居た。この広い部屋の両端にある赤いボタンだ。
この細かなボタン配置が素晴らしいです。
恐らく西日本と東日本に分断した世界の話なのでしょうか。
同族が殺し合う中で発射される弾道弾に匹敵する戦略・または戦術ミサイルを思わせる描写。
こちらが撃ったと同時に、着弾しているのを見ると色々考えさせられますね・・・。
相手の発射を検知しての反撃だったのか
ただ単に、お互いに撃つタイミングがほぼ同じだったのか(この場合相手の方がやや早いですが・・・)
いずれにせよ、こうした戦術・戦略級のミサイルを撃ち合う、という戦況だったのでしょう。
仮にここが日本だとして、そして西と東に分かれて戦う事になっていたとしたら。
そこから考えられる世界情勢も含めれば、非常に深いものがありました。
ありがとうございました。
X(旧ツイッター)から来ました。時間がなかなかとれず、15夜だけ読みました。
読み終わった後、なんとーも言えない複雑な気持ちになりました。けど、こういうのが読みたかったのでとっても満足です!