六章 Return

十一月

<因果> 1

葉山殺人事件(仮)の噂話も

校長による注意があったあの朝の全校集会以降、

子供達の話題に上ることはなく、

学校には再び平穏という名の平凡な日常が

戻ってきた。

そんな中、

俺の目に映るボス猿は

どことなく不安げで落ち着かない様子だった。


それを見て、俺は時機が来たことを悟った。


犯人は己の欲望のまま少女を弄び

邪魔になった途端にその命を奪った。

その償いをしなければならない。


「口は災いの元」

あの朝、校長は子供達にそう言った。

ならば俺は犯人に告ぐ。

「因果応報」と。

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