<真実> 7

各々の心境に変化があったものの、

俺達少年探偵団は

これまで通り学校が終われば

「楽園」に集まって煙草を吹かし、

他愛もない話で笑い合う日々を過ごしていた。


茜の思いがけない告白は俺を混乱させたが、

当の茜はあの日以来

俺への気持ちを露骨に表現することはなかった。

あれは夢だったのかもしれない

と俺は狐につままれた気分だった。


そして葉山殺しの有力な容疑者である

ボス猿の調査に関しては

何一つ進展していなかった。

ボス猿は普段と何ら変わらぬ様子で

校内を闊歩していた。

それは俺の目には

今更葉山の死が蒸し返されることはないだろう

と安心しきっているように見えた。

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