第31話ロボットは男のロマンだろ!
施設の物資の強奪が進んでいく、良くい分からない機能の停止した工作機械や生活に人ような食料生成機みたいなものがあるようだ。
ここを拠点にしたい気持ちがあるが。すでにエネルギー供給が停止して死んでいる状態だ。■■■の情報? にミコトちゃんが聞いたところによるとリソースという名の情報イデアを吸い上げてしまってただの残骸らしい。それでも生活に使用できる装置類は残っているので回収をしている。
施設内部は非常用の電源のようなもの辛うじて作動しているのか一筋の薄暗い白いラインが床に走っているだけだ、なんでもかんでも装置はキューブ状で四角に魂でも捧げているのかと突っ込みたくなる。食料生成機から戦闘兵糧Ⅱ型が出て来た時にはびっくりした。ほんのり甘く有名な栄養食のようにもそもそしているだけだった、まあ食えんことはないな。
[ハンガー]の性能は凄まじく運動場といっても天井は高くスタジアムのようなサイズだ。施設丸ごと物資を入れても、あまりある広さだ。まるで他の円柱の物資もさっさと強奪して来いと言わんばかりの待遇だ。へいへい■■■様よ、ここまでされたら期待に添えますよ。
あらかた装置も回収すると中央演算施設というものへ向かう案内の看板などは無いが情報をすでに把握はしてるらしい、なんでも演算装置が欲しいのだと。
中央演算施設に向かうために中央部に向かう。通路を抜けると眼前には巨大な円柱の柱とその周りせり出す階段ある、これを上に登っていくと重要お施設があるらしい。
機体が格納されていた倉庫みたいな場所も円形に沿って並べられていたしな。キューブ魂はどこへ行った。
階段途切れ目の前には黒い壁しかない。
「ミコトちゃん入り口何処かな?」
『そこの壁に触れるですよぉ~』
壁に手をつくと同化が開始される、ミコトちゃんが操作をしている。壁に一部が上部にせり上がり内部がみえるようになる、中心には眼が刻まれた金色のモノリスのようなものが浮かんでいる。
「必要なものはあれか、ハンガーに入れればいいのか?」
『食うデェス』
「は? あれを?」
『死人さんならできるよぅ、もちろん口からじゃないですよぉ? コアに取り込むでぇす』
「わかった、とりあえず同化してみる」
大きなモノリスの足元にいき上を見上げる、手は、届きそうにないな。ランスモードを展開すると今までの倍以上の太さと長さまでに伸びる。銀のランスに血管のように赤い光るラインが穂先に集中して展開されている。エネルギーランスってやつなのか? ブレイドモードも同じく刃先にラインが覆われている。
「このランスモードやブライドモードがあればあの機体もぶった切れるんじゃない? 斬艦刀ってやつ?」
『ですでぇす。タイプとしては高速振動する粒子集合物質で超高熱でバターのように切り裂くでぇす~[物理][火]属性ですねぇ~ちなみにさっき見たビーム兵器は[光]属性ですぅ~』
「ビームにもいろいろあるんだな、とりあえず光っていれば全部ビームって言いそうだわ」
『基本的にビーム兵器は質量のある粒子を加速させてうちだしてるでぇす。わたしはぁ徹甲弾や焼夷弾の方がすきですけぇどねぇ~、あの無駄な爆音がびりびり響くのがかいかんですぅ』
「うちの淑女はお転婆だな、さてと吸収するぞ」
モノリスにランスを接触させ同化していく。抵抗が強いな、心臓部にあるコアを意識し同一存在になることを意識する、すると俺自身が俺を見下ろしている感じがしてくる。これはたった一つのモノリスと同化するだけで思考スペックが跳ね上がる。自意識が分散し自我が霧散しそうになる。
『あぶないですよぅ、死人さんは死人さんです私がいますよぅ~』
ミコトちゃんに引き戻され意識が集まり自我が確定する、危なかったな。次回以降はこちらのスペックアップで飲まれることは無いだろうが、この一度目が危なかったのか。金色だったモノリスが銀色に飲み込まれドロドロに溶け小さくなっていく。俺という存在に飲まれ俺として生まれ変わる。もともと戦闘用の演算装置ではなくこの円柱の管理するだけのシステムだった為、スペックは全体的に上がるがソフトやハードは自前で何とかしろってことだな。
じっくりと銀が体に収まり一息つく、これでこの黒い柱にあるものは全部回収した。
「ミコトちゃん他には無いのか?」
『原人類では使用できないですけどぉ内部だけでも全部破壊するですよぅ~』
「了解。機体を出すぞ」
どろどろと胸部から銀色の質量を無視した大量の流動物質が溢れ出し機体を形作る。先程回収した空戦タイプの機体のようだ、キューブ状が変形している為に肩や頭部も角ばっている印象が強い。四肢の各部位に赤いラインが装飾のように走っていて現在、背部スラスターから何かしらのエネルギー粒子が噴出し空中を漂っている。
「機体の色は黒じゃなかったのか?」
機体のコクピット内部に座っているが操縦桿と思われるものに手が同化している。もちろん切り離しても操縦することができるが、同化した方が自分の手足のように操ることができる。全天周モニターで状態を確認しつつ、手を握ったり足踏みしたりしてみる。モニターに表示される言語は未知の言語だがなぜか脳内で変換され理解することができる。
武装は[rail cannon][beam gun][dagger]とモニターに出ている。
背面のウェポンラックには
レールガンとレールキャノンの違いが良く分からないが恐らくサイズと威力がちがうのだろうか? それでもこれだけでご飯が三杯食べれそうだ。
ちょっと武器をいじるだけで情報量が過多すぎる。出口を確保するべく壁に手を付き情報を確認する。装置が停止してしばらくすると辺りが完全に暗闇になり、出口を先に確認しなかったことにやや後悔する。
「ミコトちゃん壁の薄い所とか分かる?」
『分かるですよぅ。ガンガンこわすでぇす』
中央演算区画の壁面にビームガンを撃つ、ドロドロと溶けて行き先程の階段部に出る、頭部装備されている暗視装置みたいなものが作動しているのかモニターは明るい緑一色だ。ここで照明を作動させると目がやられそうだな。再び外壁に向けビームを射出、眩しい。ミコトちゃん視界の補正何とかしてくれ。撃ち続けていると外の風景が見えて来る、ああ、こうも密閉された空間に居続けると息苦しくなるものだな。開放感が凄い。
溶けて開かれた開口部に立ちビームガンを連射モードに切り替える演算室や倉庫のあった部分へ念入り撃ちまくる、どうもこの演算部や倉庫の部分は独立していて黒い柱の中をエレベーターのように上下に移動してるらしい。たまたま地上部にあったからよかったものの、下手したら地下深くに出る可能性もあったわけだな。恐ろしい。
ビームの出力がダウンするまで撃ち続けていると、黒い柱の周囲にあった赤いラインが消失し見た感じ停止したようだな。残骸はこのままにしておこう。何の素材化分からないが立派な鉄材になってくれ。かなり高い位置に開口部があるので届けばいいな。
景色は夕暮れ時で一日が終わった気になる。今日も色々あり過ぎた、榴弾砲とバギーは壊れてしまっているかもしれないが回収して帰ろう。
「さて、帰りますか」
『おなかすきましたよぅ~。ステルスモード起動。飛行ユニット出力安定。行けますよぅ~』
「発進」
機体が風景へと溶け込んでいき空へ飛び立つと、西部防壁都市へ向けて飛行して行く。
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