こだわりが過ぎた男
たから聖
第1話 こだわりが過ぎた男
~プロローグ~
東大合格を目指すために
精神力を鍛え抜き、自分なりの勉強法を打ち立てた男から
始まる。。。犯罪グループが居た
♢
♢
♢
男の名前は、亮。若干18歳である。
亮は最初は母親に手料理を
用意してもらっていたのだが
段々と使用している油の質や、
材料の産地、又は調理工程まで
口を挟むまでになった。
疎ましくなった母親は、亮に
強く叱りつけた。
『そんなに口を挟むなら勝手にしなさい!!💢』
家中に怒号が飛び交い、一通り
痴話げんかをすると、
母親は、デパートに出掛けて
しまった。憂さ晴らしの為にだ。
亮は母親をなめてかかっていた。
『主婦はいい気なもんだよなぁ。全くよ~……』
亮は一人で父親の見立てた
ソファーにドスンと寝転びながら
気晴らしに、テレビのチャンネルを変えて、しばらく画面を
見ていた。
そこで、目撃した受験風景で
アイデアがピン!!とおりてきた。
亮は、舌舐めずりをして……
『これは使える!!』
亮は、今までの勉強してきた事を
活かして頭をフルに稼働して
ある設計に、取り掛かっていた。
設計図ができかけの時、
母親がデパートから帰宅してきた。
『亮~……デパ地下で美味しい
キュッシュを買ってきたの!
食べないかしら?』
玄関から母親は亮に声をかけたが、亮にとっては集中が途切れ
途端に
【チッ……!!】と舌打ちをして知らん顔をしたのだ。
亮は部屋に鍵をかけ、母親が
入ってこれない様にした。
もちろんこの鍵も亮の考案した
鍵だった。
雑な設計だったが、作っているうちに、面白くなって仕方なかった。
【次なる発明にふさわしい!
これは使える!!テストなんか
楽勝だ!!ワッハハハ!!】
亮は作業に取りかかると、
コーヒーしかいつも口にしなかった。
組み立て始めると
【何かが足りない】
と思いまたやり直した。
(手始めにこんなもんか?)
それは、赤外線のリモコン。
至近距離でテストの回答が一気に筆跡で広まるボールペンを
作ってしまったのだ。
【試しに、、、アイツに持たせるか?ハッハハハハハハ!!】
亮が選んだのは、日常会話しか
しないクラス1の勉強オタクに
白羽の矢を立てた。
亮はスマホを持ち電話をかける。
『オッス!!今何してる?お前にプレゼントがあるんだ。使って
くんねぇ??』
電話の相手は勉強の手を止めずに面倒くさそうに返答した。
『明日な。学校で。』
そう言って、ブチッとスマホを
切ってしまった。
亮は『やたー!!これでテストは満点!!東大なんて楽勝楽勝!!』
亮は、とんでもない過ちを犯した事すら頭になかったのだ。
♢
1度作ると、コツさえ分かれば
どんどん量産すればよいので
一気に10本作った。
♢
亮は次の日学校に遅刻した。
前日の作業がたたったのだ。
クラス1の勉強オタクの勇人
に、まずは完成したペン✒を
1本渡した。
【お前の努力が身を結ぶ時が来たな!】
勇人は言い放った。
【努力?!勉強は趣味なんだけどな。学校に来るのも遊びに出掛けるみたいなもんだ。】
勇人は、その性能付きのペンを
見つめ……構造を瞬時に見破った
だが……勇人はあえて黙っていた。
ペンを勇人の嫌いな人に
渡した。そうとは知らず亮は、
【勇人に渡したぞ!!これで
東大合格楽勝だな!!ハハ!!】
亮の悪巧みグループに、ペン✒に高値を付けて売った。
またたくまに8本のペンは完売してしまった。
ペンを買った生徒のうち一人は
勇人派だった。
『勇人の手の内が見える?
本当か?』
♢
その日、文系と理系のテストが
執り行われた。
ペンを購入した全員が勇人の
学力を信じて疑わなかった。
みんなが一斉に紙を裏返し
ペン✒に付いた小さなスイッチを
押した。
勇人はスイスイと、解き始め
シャープペンで暇つぶしに
答え合わせをしていた。
♢
勇人が嫌いな人。それは……
勇人の出来過ぎた知能に妬む
ある人物だった。
テストが終了すると……勇人は
亮の方を見つめ……
『バカだな。』と、、、席を
後にした。
ペン✒を購入した8人が勇人の
実力を信じて疑わなかったのだが
9人は、テスト終了後、落胆していた。
~エピローグ~
亮は、警察に事情聴取をされていた。もちろん、ペンを購入した
8人もだ。
勇人は証人として、
『一瞬で解けた構造のペン
だから使っていない。バカげてる。』
とだけ言ってのけた。
勇人は、【実際に、カンニング
ペン✒を作るなんて、笑
亮は昔から、おかしな奴でさ。】
と…………顔を非公開で勇人は
事件に付いて、インタビューに
応えていた。
【BADEND】
こだわりが過ぎた男 たから聖 @08061012
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