Case.1 探偵なのに盗むんだゆ ⑩
というわけで。
「やま田、出すぞ!」
「うん、うん!」
やま田の持つ黒茶碗へ、次々と俺の白玉が
お
「出来たゆー! 頂きますゆ!」
やま田は手に持った
「今日はモリブデン多め、濃いめ、硬め、最高ゆー!!!」
「そうか、最近ハマってるもんな、多め濃いめ硬め」
便利なもので、最近の度重なる生成でコツをつかんだ俺は、モリブデンの
とはいえ、俺が食べる場合はもう少し少量で調整しないと、モリブデン中毒になって病院送りになってしまうだろう。
「うまゆ、うまゆ」
「……」
本当においしそうに食べるやま田を見て、俺はまた何とも言えない気持ちになる。
幸せなそうなやま田の顔を見るのは、嫌いじゃない。
この見た目ロリっ娘宇宙人様は日々地球のしきたりを習得し、少しずつではあるが馴染んできている。
言葉も覚え、前よりは意思疎通も出来るようになってきたと思う。
きっと俺達は出会いがどうしようもなく悪かっただけで、本当はもっと――。
いや、ないな。
だって、宇宙人だもの。
先週のミッションでの、腹に大穴空いてクラゲ型宇宙人に内臓少しもぐもぐされました事件の顛末を思い出して、俺は身震いした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます