3 引きこもり無職 上山翔吾の生い立ち

『訃報 月山みおん自殺』

「嘘だろ…?みおんちゃん、どうして…」

このネットニュースの記事を見た俺は、ショックのあまり自室の部屋で慟哭どうこくしてしまった。

自己紹介が遅れた、僕は上山翔吾かみやましょうご

ある日を境に世間で言う引きこもりニートになってしまった社会不適合者。

僕は元々、人とのコミュニケーションが上手く取れず、そして容姿に自信の無い彼女も出来たことの無い男で学生時代は酷いいじめを受けていた。

だけど、それでも高校は定時制だったけど無事に卒業して普通に就職もしていた。

だけど、空気が読めない、丁寧な言葉を使ってても態度がでかい、毎日入浴してたり身だしなみを整えても臭いなど言われ、最初の職場を辞めてから転々と業種を変えてきた訳だけど、ある時の日に親に精神科行こうって言われ、一緒に行き数日後に下された診断結果は、発達障害だった。

だけど僕はそれを認めず普通通りに怒られながらも仕事をしてきたけど、ある日を境にストレスから体調を崩し、仕事も出来なくなる状態になってしまい退職し、他者とも関わりたくなくなり引きこもりになってしまった。

幸いにも、僕は実家暮らしだったのと障害年金という物があったから収入には困らない訳なんだけど、元々無趣味で何もやることが無くて虚無状態に陥ってしまった。

だけど、ある日に動画サイトにてアイドルの月夢みおんのライブ配信を見たのがきっかけで生き甲斐というものが出来た。

その子も実は生前、公にはされていない事があって、彼女の訃報のニュースで知ったのだけど、実は僕と似たような経緯の人だったらしくライブ配信で僕のコメントを読み上げてくれた時なんかも親身になって励ましてくれたんだよね。

それが僕としては心の支えになった訳で彼女の事は勝手に聖女だと思ってたけど、過去の事があったから僕自身、他の人が大勢集まるライブとかには行けなかったけど、彼女のライブ映像が入ったDVDやCD等のグッズは少ない年金の中でコツコツネットサイトで購入したり、こっそり郵送でサインも貰うぐらいだった。

だけど、僕はSNS等は疎い物で見てはいなかったんだけど、後からスキャンダルによる虚偽きょぎの報告や誹謗中傷のバッシングを彼女が食らってたの知って、それらを見て見たんだけど、正直見るものじゃなかったと後悔してしまった。

これまで応援してるファンと言ってた様な人間達が手の平返しして心の無い事を平気でやっていたり、そして金儲けの為に、下衆の勘ぐりで取り上げられたスキャンダルをした人間にも吐き気を催してしまった。

そして僕は彼女の事を自分のこれまでと重ねてしまい、凄い痛たまれない気持ちになったのと、真面目にこれまでやって来た人が自死して、なんでこんな魑魅魍魎ちみもうりょうみたいな事するいい加減な人間がのうのうと生きてるんだよ、世の中理不尽すぎるだろって言う怒りを超えた絶望をしてしまった。

そして、その数日後。

僕は生きる希望を失ってしまい自室で電源コードで首を吊り、彼女の後を追った…。

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