5.「竜の眠る海」シリーズ
で。
以上のことがあって「単純な読者」でなくなってしまうことから、シンプルに感想がしづらくなるのがここから「月の系譜」までですねえ。
正直このシリーズは確かに「無国籍ファンタジー」ではありましたし、話の骨格はしっかりあるんですが、やっぱり何処か作者のキャラに対する萌えが入ってしまっているのは否めないです。
またこの美麗イラストが凄いというのもありましたな……
だからまっさらで読んだらまたそれはそれで夢中になれたのかもしれない、と思うのですが。
ちなみにキャラ名。
主人公二人のジェイファン・スーンとリューイ、お姉様のノーイ・ラン、それにゾーイ・ギースといった辺り……
ラン王家ってのは絶対にノーイお姉様から来てますよ。
もう一人は大国の国王してるひとなんですがね。
存在感あるんだけど名前が出てこない悲しさ。
恋人のタニミナは覚えているというのに……
あと最初にジェイファンが赤い髪→金髪になるというのも、当時の彼等のヴィジュアルから思いついたとも考えられ。
まあ設定、インスパイアされたとは思います。
あ、確か国名の「オディロカナ」は朝鮮語で「どこ行くの?」だったかと。
で。
・竜の眠る海
・剣の末裔
・黄昏の伶人
・虚飾の檻 前中後完結編
やっぱり前半は印象深いかな?
最初の話が、皆眠ってしまったオディロカナ王国で、王子のリューイと傭兵のジェイの二人が何とかして起こす方法を探してくもの。
次がなかなか帰ってこないよー、とジェイを王子が北の大国に行って見つける話。
でもその途中でジェイの実の弟の妻になってる女性が実は王様の愛した女性が色変わりして邪女神が憑いていた~かな。
大国が金髪青目が高貴とみなされていて黒髪黒目のタニミナ嬢はとりあえずゾーイの妹の「見つかった妹」ということにして、あらためて出会い直して王妃にする、という計画を立てて。
ちなみに元々赤だった髪のせいでジェイは国を出る羽目になったというのもありで。
三作目はそのタニミナが言葉の使い方をゾーイにたしなめられる辺りを覚えてるなあ。
「お熱があるようですの」と彼女が言うと、その言い方はオディロカナではすすめられない、という。
察してちゃんなのが大国の方の言葉の癖なので、それは直す様に、というの。
そこだけは! 凄く覚えているんですがね。
で、当初は前後編だけだったはず(笑)の「虚飾の檻」。
カバーデザインのことを考えれば判るではないですか……
ただ注文したイラストが中華風になってしまったのが伝達ミスとか何とかかんとか。
読むと判るんですが、和風なんですね。
なんですがイラストは中華風宮廷になってしまったという。
この辺りから伝達というか予定のずれとか、つい書きすぎて伸ばすというのが出てきてしまったのではと。
初期は締め切りばっちりだった作者様がだんだんこの辺りから話がのびたり締め切りぎりぎり、とかの話題があとがきにも増えていったかな。
ただ話、というか女王様中心の話だったので面白かったんですね。
何というか、ジェイやリューイの話、というより女王様の話として。
・精霊の女王
・夏至祭
・誓言
・落花流水
さてこの四つの記憶が無いんですよ。
「虚飾の檻」の後が番外とかジェイファンの過去が絡むとか色々出てきてわかんなくなってしまったんですね。
結局ワタシ自身がジェイにはあまり興味がなかったのがいかんのかな。
確か最後の方ではタニミナが実は妹ではない、と判ったゾーイの弟がショック受ける~という展開だったような。
彼は異母妹と聞いて恋心を止めなくちゃと思っていたけど、実は違った! ということで。
そう、タニミナがらみだと覚えているあたり!
で、この「後」起こる悲劇とか少し聞いてはいたんだけど、……書けなかったんでしょうねえ、もろもろの事情で。
いや正直、やっぱりこういうシリーズものってのは客選ぶんですよ。
続きの巻が出ても「ここまでは知ってるよね!」という無言の何とやらがあるから。
で、全くワタシがこのひと達のモデルだったり、作者様の萌えを知らなかったなら、「ああっ途中で……!」となっていたんでしょうが、ここが新鮮でない良さか悲しさか。
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