世界を知ろー



レイの空間跳躍ワープ失敗直後


シンラ・レオパルド View


「ナイっち、遅いなー」


「そうなのですー」


ポンッ


 ん?何だろこれ?

 空中に透けてる巻物みたいなものが現れた。


「ホワっち、何か来たよー」


「ん~レイからかもしれないのです、見てみるのです」


「オーケー」


ピコン


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 死天神 リュミス・タナトスより


 レイはスキルと装備の事故でかなり遠くに飛ばされたちゃった

 から、暫くの間別行動をすることになったよ、レイは今忙しい

 ので、僕から連絡させてもらった、何故僕かと言うとレイが、

 僕の使徒になったからだね、連絡はこれで終わり、また時間が

 経ったら連絡するかもしれないから、今度も見てね♪


       シンラ・レオパルド&ナユタ・スノーホワイトへ

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 これは、どうしてこんなことになってるんだろうね。


「意味が分からないのです、何で唯の散歩で、遠くに飛ばされるのか、それに使徒になったって何なのです!?」


「僕も分からないけどー、結果だから、次を考えよー」


「まあ、そうなのです」


 ホワっちは切り替え早いよね。

 忙しいってことは、何かをナイっちはしてるってことだ。

 なら当然、僕達も行動しなきゃね。


「レイも行動してるっぽいのです、だから私達も油売ってる場合じゃないのです」


「僕もそう考えてたところー」


「じゃあ、ガイルさん達に伝えて行動するのです」


「オーケー」


 さあ、事故で飛ばされた、親友に負けないように行動を開始するとしようか!




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レイナイト・カラーレス View


「………きて」


 んぅ??


「レイ……きて」


 んぅとぉ?


「起き…いと……しちゃう…」


 んぅぁ?


「仕方…ない」


ふぅー


「ひゃ!?」


 な、何が、何が起こった!?


「可愛いね、レイ」


 クスクスと笑いながら、ユナさんはそう言う。

 何をされたんだ、俺は!何か体がゾクゾクする。


「何したんですか、ユナさん!」


「何かと言うと、レイが起きないから、耳に息を吹きかけただけだよ?」


「………それは、もうしないでください」


 ただそれだけの筈なのに、何か込み上げてくるんだよな。


「レイが起きて、耳が敏感なのが分かったところで話しよ?」


「ぬぅ~分かりました……」


「話すことはこの世界について、漂流者を第一発見者にはこの世界の説明、漂流者の生活のある程度の手助けをしなければいけない義務と責任が発生する」


「必ず第一発見者じゃなきゃ駄目なんですか?」


「いや、そうでもないよ。双方の合意の上なら別の人でもいいし、出来ない場合は国に任せることもできるよ」


 意外に面倒事多そうだな。


「それじゃ、この世界のことを教えていく、先ずこの世界は〘原初オリジン〙て名前」


 原初オリジン、何故そんな名前に?


「この世界は、数多ある世界の原初であるという説がある。そこから取った名前、でも実際のところは原初ではない」


「分かるんすか?」


「そうだよ。天王様達が言ってたし、本当のところは全世界の文明レベルの進化の始まりの世界らしい」


「なるほど」


 そうなんですか?リュミス様?


(その子が言っていた通りでこの世界は本当の原初の世界ではない、他の世界からはそう言われてるだけでね)


 何か色々あるんだ、それで俺たちの所に神様達が、下りてくることなんてあるんですか?


(偶にあるよ。それは休暇だったり、仕事だったり色々あるけどね)


 何か面倒そう。


「次にこの大陸のことだね」


「この大陸ってことは大陸は複数あるんですか?」


「そう。だけどそれは後でね、先ずこの簡易の地図を見て」


 ユナさんが、縦70㎝、横1mくらいの大きさの地図を見せて来た。


 この大陸こんな感じなのか。

 大雑把なのか、詳細なのか微妙な出来だな。


「この大陸は基本的に、東が自然、西が国になってる」


「大体はそうですね」


「全部を説明すると長くなりすぎるから紙に纏めた」


 そう言ってユナさんは、A4サイズの紙を何枚か渡してきた。


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 大陸名 アインスト

 天王国平和協力神託同盟 通称「神盟」かつて在った天王大戦の停戦の為に、

 天神王魔が使徒を通して、言葉を伝え、結ばれた同盟。

 天王六国「神盟」に参加した六ヶ国

 五豪地帯 アインスト大陸に存在する魔力濃度が高く、最難関迷宮ダンジョンのある

 異常な環境の五つの地帯。

 

  天王六国

 王創国ウィリムライド 王都 アルカディア 主要都市 風雲都市エリュシオン

 主な信仰対象 創造天神 傲慢王魔 主要迷宮 奈落タルタロス

 王の中の王と言われた、ベルデ・ウィリムライドが興した国、ベルデは創造

 天神と傲慢王魔の信者だった為現在でもその二柱の信仰が厚い、大きな港町

 があり、魚介系の料理なら王創国が一番美味しい、主要都市のエリュシオン

 は、特殊に風が強く吹く地域にある都市で風に関する技術が進んでいる。

 主要迷宮の奈落は最難関迷宮の一つ、巨大な穴のような迷宮で、特にレイス

 系やゾンビ系の魔物が多く、黒竜も確認されている、攻略できれば永遠の命

 が手に入ると言われている、そして最難関迷宮共通だが、最深部の到達には

 今だ成功していない。



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 魔道国ルクシリア 王都 ラスター 主要都市 魔新都市エルドラド

 主な信仰対象 魔法天神 色欲王魔 主要迷宮 なし

 古代の魔道士達が集まり興した国、魔道士達に魔王と言われた、魔道士の祖

 ビオレタ・ルクシリアが王となった、魔法の国なので魔法天神、と仲の良い

 色欲王魔が信仰されている、魔道技術で作る魔菓子が有名、主要都市である

 エルドラドでは、新しい魔法、魔道技術が良く生まれ魔道具などの最先端は

 常にエルドラドである。

 天王六国の中で唯一、最難関迷宮が存在しない。


 時流国クノスロウス 王都 アリスベル 主要都市 水聖都市エイルス

 主な信仰対象 時空天神 怠惰王魔 主要迷宮 海底神殿アトランティス

 流浪の旅人アルス・クノスロウスが興した国、旅人達の間で信仰が厚い、

 時空天神と怠惰王魔の信者が多い、豪水地帯ディアの影響により最上級の水

 が取れるため、それらで作られた料理が有名、主要都市のエイルスは運河が

 縦横に流れており、水の都と言われることが多い、水害も多々あり水の利用

 技術が優れている、主要迷宮の海底神殿は豪水地帯ディアの範囲内にあり、

 流れが途轍もない海の下にある神殿のような最難関迷宮の一つ、水に関する

 魔物しか出ず、青竜も確認されている、攻略できれば青龍の王に合うことが

 でき、水を支配する力を貰えると言われている。

 最深部の到達には、今だ成功していない。

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 武戦国ラーバイン 王都 ヴァルハラ 主要都市 武闘都市デトロア

 主な信仰対象 武天神 憤怒王魔 主要迷宮 覇天頂塔 バベル

 剣聖の名と共に戦闘狂としても知られたロホ・ラーバインが興した国、ロホ

 が信仰していた武天神と憤怒王魔の信仰が現在も厚い、日持ちの為に香辛料

 を多く使っている料理があり、その料理達が病み付きになると有名。

 主要都市のデトロアには巨大な闘技場があり、そこでは毎年、天王戦闘技祭

 という祭りが行われ、それには極昌の冒険者達クォーツァイズ、剣聖や武闘帝らが参加する

 ことで大いに盛り上がっている、豪砂地帯ノーウの範囲内であるため水不足

 になることも、主要迷宮の天頂塔は最難関迷宮の中でも最高峰の理不尽で、

 攻略不可インポッシブルと言われることもあり、他の最難関迷宮の脅威を集めたかのように

 なっている、攻略できれば神になる資格を得ることが出来ると言われる。

 当然のように最深部の到達は、今だ成功していない。


 技衆国アルラスエゴ 王都 グリドアル 主要都市 先端都市アヴァロン

 主な信仰対象 技巧天神 強欲王魔 主要迷宮 万魔殿パンデモニウム

 造物主と言われた、プラータ・アルラスエゴが興した国、物作りの神である

 技巧天神と商人達が多く信仰する強欲王魔の信者が多い、最新の道具や機械

 はアルラスエゴで生まれる為、新しい料理も多い新感覚の料理を食べたいの

 ならアヴァロンが一番良い。

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 主要都市のアヴァロンには、多くの技術が集まり発展する事が繰り返されて

 おり医療技術や兵器技術では最も先を行っている、豪雪地帯レスロの範囲内

 の為年中気温が低い、主要迷宮の万魔殿は湖の上にある遺跡のような迷宮で

 ある、名前の通り悪魔系統の魔物が多く居り、光属性無しで進むことは不可

 とされる、攻略できれば悪魔に至ることが出来るとされる、万魔殿の特徴に

 より、最深部への到達は難航している。


 空雷国ジェラウナ 王都 ナイアラ 主要都市 迷宮都市メイジス

 主な信仰対象 雷光天神 嫉妬王魔 主要迷宮 大迷宮ラビリンス

 空の覇者のリーダー、アマリ・ジェラウナが興した国、空の神とされた雷光

 天神、仲の良いとされる嫉妬王魔の信仰が厚い、神秘の大森林と接している

 ため、天然の食材が多く取れ、それで作られた料理が有名、主要都市である

 メイジスは主要迷宮の大迷宮の攻略の為に冒険者が多く、集まった人に物を

 売るために商人などがおり露天などが多い、大迷宮は広大かつ、途方もない

 程入り組んだ迷路のような迷宮であり、獣系統の魔物が主に出現する、攻略

 できれば無限の富を得れるとされる。

 その広大さから今だ最深部に到達出来ていない。


 神秘の大森林 アインスト大陸中心部に広がる森林、資源が豊富、最深部へ

 行くことは何故か必ず迷って戻ってしまい、出来ていない。

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 神盟友好都市ロードライト

 神盟が結ばれた象徴として、天王六国が共同で統治する土地を造ることで、

 国同士の結束を強くする目的を基に造り出された都市。

 主要建造物 ロードライト共栄学院 ルーアス大聖堂 極総王会義堂


 断崖国ダリア 王都 バニティ 主要都市 交流都市エデン

 主な信仰対象 不定 主要迷宮 なし

 アインスト大陸の南西の端にある天王大戦の難民が興した国、かつては国が

 出来た理由から天王六国との抗争やいざこざがあったが今では良好な関係を

 築いている、多くの種族や国の者がいるため、信仰している対象は定まって

 いないが天神王魔を皆信仰している。

 主要都市のエデンは大きな港のある都市で多くの者が行き交う、大陸中の物

 が有ると言われ商人が多い、国内に迷宮が存在しない。


 神魔界

 一般的に神と悪魔が住む世界とされ、そこに行くには神や悪魔になるか天神

 王魔の使徒となることが条件だと言われている。

 天神王魔の発言から存在は確認されているが、行ったという報告は無い。



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 これもまた、何かフワッとしてるというか。

 ま、これを基に説明してくんだろうな。

 先に一番気になることだけ聞いておくか。


「ユナさん、極昌の冒険者達って何です?」


「んと、冒険者にはE,D,C,B,A,S,Qってランクがあるんだけどその中でQランクの人のことを言う。Qランクには最大八人しかなれない。その理由は八つあるジョブそれぞれの中で最も強く、相応しい冒険者が選ばれるから、選ばれた冒険者には極昌具クォーツィムと言われる白金色の水晶のような物が与えられて、それを変形させて身に着けることから極昌の冒険者達と言われている。今Qランクは一人も居ない武器職を抜いて七人居る」


「何で武器職は居ないいんですか?」


「それも併せて、紙に書いてない五豪地帯とかも入れてこれから説明するよ」


「わかりました」


 世界について知らないと何も行動できないし、頑張るとしますか!




◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆




「ふぅ~これで一通り教えたかな?」


「はい!ありがとうございます!」


「別にいいよ、これもしなきゃいけない事だから」


 かなりの時間かかったなー。

 まあ、でもこの世界や大陸についてしっかり知れたし、収穫たっぷりだ!

 でも、もう日が落ちたな。


「日が落ちちゃいましたね」


「そうだね、じゃ、ご飯食べに行こっか」


「俺お金ありませんよ?」


「私が払うから良いよ?」


「それはそれでな~」


「じゃあ、後で払ってもらうから気にしなくていいよ」


「いったい何で払えば?」


「体で」


「え!?」


 体でって、どど、どういうことだ!?

 これは、結構大事だ、臓器的なのか性的なのか、どっちだ?

 いや待て、俺達漂流者に保護した後に危害を加えることはかなり重罪だったか?

 そうだった、てことは問題になるようなことはしないってことか。

 そういえば、ユナさんはリュミス様が良いって言ってたし、そんなことするわけないか。


「何してるの?行くよ?」


「ユナさんが変なこと言うからです!」


「それは、後のお楽しみってことで」


「むぅ~それでどこに行くんですか?」


「アヴァロンでの私行きつけの店、パスタ料理のお店だね」


「そうですか」


 そう言いながらユナさんが歩いていくので付いて行く。

 外に出た、この時間帯でも結構人いるな。

 それにしてもパスタか、結構久しぶりだな。

 元の世界では、米ばっか食べてたし。


「あそこだね」


「お~何というか雰囲気良いですね」


 レトロな喫茶店みたいで何かオシャレそう。


カラン カラン


「いらっしゃい、お!ユナちゃんじゃないかい、久しぶりだね」


「どうもマスター、ちょっと依頼で時間が無かった」


「いやいや、良いよ偶に来てくれるだけで、そっちの君は初めましてかな」


「はい、レイナイト・カラーレスといいます、よろしくお願いします」


「私はこのエルドゥークの店長、ランド・ガラン、気軽にマスターと呼んでくれたまえ」


 入った店内のカウンターの奥に背が高めの黒髪に少し白髪が混じった、柔らかい表情を浮かべる老紳士が居た。

 ああいう風に年を取りたいものだ。

 ユナさんがカウンター前に座ったので隣に座る。

 メニューを見る、いっぱいあるなー。


「ユナさん、おすすめってありますか?」


「カルボナーラかな、どれも美味しいけど、これが一番」


「じゃあ僕もそれで」


「カルボナーラ二つだね、少し時間がかかるが良いかね?」


「はい」


 マスターが奥に行って少しするとコンコンと包丁の音が聞こえてきた。

 ん?カルボナーラってそんな切るものあるか?ベーコンくらいじゃない?

 まあ、此処のは何かあるのかもな。


「こちらぁ~水です~」


「どうも」


「いえいえ~」


「マリア久しぶり」


「久しぶりです~」


「この子はマリア・スーリ、此処のウェイトレス」


「初めまして、レイナイト・カラーレスと言います」


「よろしくお願いしますぅ~」


 そう、間延びした声で挨拶してきたのは、黒髪に所々緑の髪が混じった、俺より少し背の低い女性だ。

 服装はコスプレとかじゃない正統派のメイド服だ。


「でわぁ~私は~やることがあるので~戻りますねぇ~」


「また後でね」


 良い人達っぽいな。

 お、いい匂いがしてきた。


「ユナさんは、此処良く来るんですか?」


「そうだね、最近来れてなかったけど、よく行ってた時は週三は、来てた」


「へ~なるほど」


 週三でパスタか、何時も此処ってことは結構な常連みたい。

 さっき教えてもらった感じからして、ユナさんは旅をかなりしてるみたいだけどそれでも通うってことはかなり期待してもいいかもな。

 そんなことを考えていると、マリアさんが料理を持ってきた。


「カルボナ~ラとぉ~サラダですねぇ~どうぞぉ~」


「ありがと」


「ありがとうございます、ん?サラダ?」


「ああ~ここの料理には~必ずサラダが付くんですぅ~」


「この量は、マスターからのサービス?」


「そうですねぇ~久しぶりですから~」


「マスターにありがとって伝えておいて」


「畏まりましたぁ~では~ごゆっくりぃ~」


 美味しそう、チーズと黒胡椒の香りが良いですな。

 ヤベっ、お腹が空いて変な喋り方になった。


「じゃ、食べよっか、言葉覚えてるよね?」


「はい」


「じゃあ、一緒に」


「「天王の恵みに感謝し、いただきます」」


 いただきますは、そのままなんだよな。

 それじゃ、このかなりの量ある、カルボナーラを食べていくとしますか!



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



小説家になろう、には画像として地図が載っておりますので、気になる方は


https://ncode.syosetu.com/n6026gy/11/


上をコピペしてご確認ください。

見た方が想像が付きやすいかと思われます。


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