第16話 ここはどこ?
「やあやあ、よく戻ってきてくれたよ。外は蒸し暑かったよねー。一昔前は風鈴と鈴虫の声で過ごせたってもんなのにここ最近は地球が人類を追いつめようとしているとしか思えないよ。ああ、そうそう。冷やした麦茶を用意しておいたよ。それとも、今どきの子にはコーラとかの方がいいんだっけ」
玄関を開けてすぐのホールに宇津田さんは突っ立っていた。飄々とした口調と変声機越しのうえに、うさぎの被り物を被っているせいで何を考えているのか分かりづらい。というより今更ではあるが、着ぐるみを被っているのと変声機で声を変えている理由はなんだろう。それについて尋ねようとすると宇津田さんの方が早く話し始めた
「ああ、今時の子は成長が良いっていうからね。もうお酒を飲んじゃうのかな。まいったなあ、お酒類なんて置いてなくてさ。ビールも発泡酒もワインもチューハイもだ。ぼくはお酒が嫌いなんだよね。酒なんて百害あって一利なしとは先人はよい言葉を残したと思わな――」
「飲み物なんていらない。早く話して、お母さんのこと」
いつまで続けるのか分からない長々しい言葉を遮ると、宇津田さんはやれやれと首を振った。うさぎの着ぐるみに白衣という馬鹿げた姿のせいか、苛立ちが募っていく。
「人の話は最後まで聞いて欲しいけれどなあ。未来ある若者にお酒の害悪さを伝えてあげようとしただけなのになあ。まあ、いいや。立ち話は疲れちゃうから貴賓室にいこうか。珠江ちゃんはどうする?」
「えとえと……どうすればいいです?」
珠江ちゃんはおろおろと体を揺らして、視線を私の方に向けた。実母の話になるので関係のない珠江ちゃんには席を外してほしい気持ちは強い。それを弱々しい珠江ちゃんに声を出して伝えるのは悪い気がして、私は無言のまま見つめ返すことしかしなかった。
「そーいうことは珠江ちゃんが決めることだ。自分のことは自分で決めないといけないよ」
「そ、そうですよね……ごめんなさい……」
「でも、良いよ。うん、問題ない。子供が自分のことを決められないのは当然だからね。では助言を与えよう。そういう時は、大人を頼るんだ」
「それはその……宇津田先生に訊いてみてもいいということでしょうか」
「そういうこと。僕はね、今後の珠江ちゃんのためにも聞いておいた方が良いと思うんだ。結乃くんはどう思うかな」
「――――――」
「沈黙は肯定だよ」
いい加減に話を始めて欲しかった私はそうだから早くしてと語気を荒げた。
「よろしい。それでは移動教室の時間だ。すみやかに移動して、授業を始めようか」
宇津田さんはそう言って貴賓室へと続く赤い扉へと向かう。その白衣の後ろ姿についていこうとすると、あの部屋の中で怜美さんが食べられていた光景を思い出して動悸が高くなる。
「結乃お姉様……むりはよくないですよ……」
「心配してくれて、ありがと。でも、絶対にいかなきゃ……」
心の中で自身を叱咤させ、私は一歩踏み出した。 貴賓室はグレーのカーペットに長方形の木製テーブル、複数人用のソファー、深紅色のカーテンと以前見た様子と変わりなかった。
宇津田さんに促されてソファーに座ろうとすると、暖炉の上の壁には白いドレスを身に着けて踊る女性を描いた絵画がふと目に入った。それを見た私は以前見た時と同じ感覚に襲われた。華やかなステージで踊る場面に見えるのに、胸が締め付けられるような底知れない不安感だ。
「エドガー・ドガの『エトワール』だよ」
宇津田さんはうさぎの被り物を暖炉の上の絵画に向けたまま続けた。
「これを見て、結乃くんはどう思ったのかな」
「綺麗な絵だけど……少し怖い感じもする……」
「おやおや、綺麗で、怖いか。矛盾――肉体と精神の乖離、点と点が結び合っていないようなものじゃないか」
宇津田さんはなぜか嬉々としながらこの絵画について説明をしてくれた。
描いたのは十九世紀フランスの画家エドガー・ドガという人物だそうだ。この絵は劇場でダンスをする踊り子を描いたものらしい。
「確かに真っ白なドレスを着て満足げにポーズを決める踊り子は可愛くて綺麗だ。下からライトが当てられているのか白く輝く足元から胸元と顔や腕の黒い影の対照は美しいね。きっと彼女はとても人気があったんだと思うよ。題名の『エトワール』は日本語でスターって意味だし」
変声機越しに喋る宇津田さんの言葉は音声ガイドのように自然と耳に入ってくる。
「今話したのが肉体的な視で見えるもの。結乃くんがいう『綺麗』な部分だ。精神的な『怖い』について教えてあげる前に時代背景を説明してあげよう。当時のバレエは現代のクラシック・バレエのような芸術に当てはまるものではなかったんだよね。オペラの下位互換として見られていたし、そもそも働く女性は軽蔑されていたような時代だった。フローレンス・ナイチンゲールだって看護婦を目指そうとすると彼女の親族から猛反対をされているからね。じゃあ、当時のバレエがどういった意味を持っていたのかというと、劇場は金持ちの社交場でもあったけど、娼館でもあり、踊り子は娼婦だった」
「娼館と娼婦ってなに」
私が尋ねると宇津田さんは困ったように――顔は見えないので全体的な仕草で悟った― ―珠江ちゃんへ結乃くんに説明してあげてと言った。珠江ちゃんはきょとんとした表情で知らない言葉ですと答えた。
「娼婦は男相手にえっちなことをする女性のことで娼館は娼婦が集まる建物のこと」
私は恥ずかしいことを訊いてしまったと頬が火照って赤くなるのを感じた。宇津田さんは咳払いをして続けた。
「踊り子も労働者階級出身がほとんどでバレエの技術や芸術性よりも先に経済的支援者を見つけることを優先しなければならなかった。富裕層は劇場の運営者にも顔が利くからね。絵画をよく見ると踊り子の左側のカーテンに顔が隠れた夜会服を着た人物に気付くよね。そいつが彼女を金で買っている男さ」
話を聞き終えて再び絵画に目を移すと「綺麗」という感情はなくなっていた。「怖さ」と底知れぬ「不安感」しかない。踊り子がどうして笑って踊れているのか分からないし、カーテンに隠れている男が金で女性を買う人物だと思うと気分が悪くなってくる。
「面白いよね、この絵画って。人によって見え方が違う。時代背景を知らなければ可愛い女の子が踊っている絵ってだけだし、真意を知らないまでも感じ取れる人もいる。時代背景と登場人物のことを知っていればただの綺麗な絵とは思わないだろうね。今の結乃くんのようにさ。そうだ、怜美くんにこの話をしたときに彼女が何と答えたか分かるかい」
「……気味が悪いとか?」
「いいや、呆れたみたいに『そんなこと現実も変わらないでしょう』ってさ」
その言葉の意味を考えようとすると、宇津田さんがソファーに座るよう促した。自分が立ちっぱなしだったことに気付いて、ひとまず腰を下ろした。珠江ちゃんは私の隣に座り、宇津田さんは向かい合うようにソファーに腰を下ろした。
「まあ、ぼくは美術の先生じゃないんだ。そろそろボロを出しちゃいそうだからこの話は終わり終わり。結乃くんだってそんなことを訊きに戻ってきたわけじゃないだろ」
私は絵画に恐ろしいくらい惹きつけられていたことに気付き、何をすべきかを自分に言い聞かせた。
ずっと握りしめていた新聞用紙をテーブルの上に叩きつけた。新聞紙の見出しにはお母さんが殺されたことが載っていて、目を背けたくなる。それから私と千佳が行方不明になっている。
「これはあなたから貰ったって珠江ちゃんが言ってたんだけど」
「ああ、そうだよ」
「訊きたいことがあるなら戻って来いって」
「うん、そう珠江ちゃんにお願いしたから」
「これは、何?」
「新聞」
「ふざけないで!」
私はテーブルを叩きつけて立ち上がった。
宇津田さんを睨みつける。今にも飛びかかりたいほど、苛立ちがこみあげてくる。珠江ちゃんは「お、落ち着いてください……」と弱々しく私のスカートの裾を掴んだ。
「静かに静かに。僕は結乃くんの質問に正確に答えただけだよ。『これは何か?』これは新聞紙だ。それ以上の答えはないよ」
「それじゃあ、質問を変える」 私はソファーに座りなおす。
珠江ちゃんがホッと息をついていた。
「この新聞は本物なの?」
「本物だよ」
「どうしてそう言えるの。こっちは偽物じゃない」
ゾンビが発生したという突拍子もない一枚の記事をテーブルに叩きつけた。
珠江ちゃんが隣でビクッと体を震わせる。
「新聞紙はそれなりに特殊な紙で作られているんだよ。普通の紙と厚さも全く違う。ちゃんとした印刷所じゃないと無理さ。自宅で作れるようなものじゃない。結乃くんは新聞紙用の紙がそこらのコンビニやスーパーで売られているのを見たことあるのかい」
「ない……けど、それっぽく作ることは出来るじゃない」
私はゾンビが発生したと書かれた偽物の新聞紙をトントンと叩く。やはり光の下で見比べてみると、色が僅かに違うので、明らかに偽物だと分かる。
「まあ似ているようなものなら作れるね。でも、本物と同じような物を作るのは無理なんじゃないかな。少なくても平凡な僕には無理さ」
「……どうしてゾンビがどうこうなんて偽物を作ったの」
「去年のハロウィンに作ったのさ。出し物の一環としてね。文章を考えたのは珠江ちゃんだから、訊いてみると良い」
「そうなの」
珠江ちゃんはゆっくりと首を縦に振った。
「もし仮に、僕が新聞紙を偽造できたとしよう。それでも足りないものがある。情報だ。結乃くんは自分が行方不明になっているって誰かに言ったのかい。少なくても僕はこの新聞を読むまで君が世間で行方不明になったってことは知らなかったよ。結乃くんも教えてくれなかったし。知らない情報を書けるわけないない」
私だって自分が行方不明扱いされているなんて初めて知ったことだし教えられるわけがない。
「ちょっと待って。お母さんが殺されたってこと私と千佳が行方不明になっているって新聞ならこの世界って――」
別の世界というわけでもなく、十年後の世界というわけでもない。私がいた世界ということになる。
宇津田さんが呑気にそうだよって答えたので怒りのあまり立ち上がりそうになる。そういうことなら私はずっと騙されていたってことじゃないか。
「結乃くん、そう憤慨するのも結構だけど、想像力を働かせて僕たちの立場になってほしいかな。素性も知らないやつが正気じゃない感じでやってきたかと思うと『別の世界からやってきた。元の世界に戻りたい』って頭のおかしいこと言い出したら怖いよね。刺激しないように話を合わせようとするのは当然じゃないかな」
「そ、それは……」
宇津田さんの言うことももっともな気がして、ひとまずそのことについては納得したと話を切った。
「なら、お母さんが死んでるってのは本当のこと……」
「本当のことじゃないかな。電話かけてみれば。珠江ちゃん、携帯電話貸してあげなよ」
テーブルの上に珠江ちゃんはガラパゴス式の携帯電話を置いた。私は戸惑いがちに手を伸ばした。半折りの状態から開くと液晶には現在の時刻は二十三時四十二分と表示されていた。電話番号を入力して呼び出し音が鳴り始めるのを待つ。
――、一コール、ニコール。
無情に呼び出し音はなり続けるだけで、お母さんの声が聞こえてくることはなかった。諦めて切ったあとに、携帯電話を珠江ちゃんに返した。
「ほらね。出ないでしょ。他にこの新聞紙が本物だって根拠は他に言った方が良い?」
「いらない……」
新聞が本物だったとしたらお母さんは誰に殺されてしまったのだろう。亡者か、神社で私を襲ってきた謎の人物か。それとも私の全然知らない人なのか。そもそも私が住んでいた街はどうなっているのだろう。
「――あ」
そうだ。私がいた世界と同じなら、元の世界に戻る方法とかややこしいことは考えずに、直接帰ることだって出来るじゃないか。千佳が言っていた儀式なんて行う必要もない。
「ねえ、ここってどこ、何県」
「ここは自凝島。県はどこになるのかな……気にしたこともなかったね。いかんせん本土と陸続きじゃないからさ。瀬戸内海辺りの島だよ」
頭の中で日本地図を広げた。四十七都道府県も怪しいのに瀬戸内海に浮かぶ島の名前を言われても思い当たるものがない。島がたくさんあるところというイメージしかない。
というより、海を挟んでいる。
帰るにしても船がいるし、そこに辿り着くまでに亡者に襲われないようしないといけない。そもそもどこに船があるかなんて知らないし、私は船なんか運転できない。自力で戻ろうとするのは無理だ。
そもそも海を隔てているにも関わらず、どうして私はこんなところにいるのだろう。宇津田さんに尋ねると、
「それについては知らないなあ。何か心当たりはないのかい」
と逆に質問をされる。原因があるとすれば、千佳と実行した怪談話の儀式だ。儀式を終えると変な霧の中に覆われて自凝島へと辿りついてしまっている。情報を得られないかと、宇津田さんにそのまま話した。
「うーん……それが原因かな」
「それじゃあ、ワープしたってこと?」
「距離を限りなく零に近づけた、ということだろうね。おやおや、結乃くんは神社に行って来たんだろう。この島に伝わる民間伝承を知らないのかい」
「知っているのは私のともだ――知り合いで私は教えてもらいそこねたから……」
「じゃあ、結乃くんの知り合いには悪いけど、僕の方から説明しちゃっていいかな」
私が頷くと宇津田さんは話し始めた。
「結乃くんがさっき行ったのは道陸神社という名前の神社さ。祭神は神社の名前と同じ道陸神だね。日本の神様は八百万とも言う通り馬鹿みたいに多いし、他の信仰と混ざり合って後世では同一名になったり、逆に様々な呼び方をされたりもする。道陸神というのも全国にあるし、道祖神とも塞の神って呼ばれ方をしているね。性質的には『境目の守り神』ってところかな。小さな村の入り口に置かれて外からの災厄を防ぐ神として祀られているのが多いからね。ただ自凝島に残る伝承は他の伝承とは大きく異なる。ところで結乃くんは日本神話に詳しいかな」
「いや、全然……」
「伊邪那岐と伊邪那美くらいは分かるよね」
私がゲームとかで聞いたくらいは、と答えると宇津田さんはしばらく黙っていたが、まあ若い子は興味ないか、とぼやいた。
「伊邪那岐という男神と伊邪那美という女神は神話上で日本という土地を作ったとされる二柱だね。ああ、北海道と沖縄は違う。それから二人はぽんぽんと神様を産んでいくんだけど、不幸なことに伊邪那美は火の神である火之夜藝速男神を産んだ時の火傷で死んでしまうんだ。
伊邪那岐は伊邪那美に会いたい一心で地上から黄泉の国――死後の世界に会いにいった。
地上に帰って来て欲しいと懇願する伊邪那岐に伊邪那美は黄泉の国の神々に相談するから御殿の中を覗かないでくれと言われる。さて、結乃くん。覗かないでと言われた伊邪那岐はどうしたと思う?」
「覗いたんでしょ」
その通り、と宇津田さんは言った。まるで「弦の恩返し」みたい。
「伊邪那岐は櫛の歯に火を灯して御殿の中を照らした。そこには身体が腐敗し、蛆がわいた死体となってもなお動く伊邪那美の姿があった。恐れた伊邪那岐は地上へと一目散に逃げだし、見られたことに気付いた伊邪那岐は追いかける。黄泉の国と地上の境にある黄泉比良坂まで辿りついた伊邪那岐は大岩で塞いだ。それから二人は決別し、黄泉の国にいる伊邪那美は人間に『死』を与えることになったわけだ」
「それがどう関係あるの」
「いいかい、結乃くん。日本の神様っていうのは驚くほど簡単に生まれる。物語性と信仰があればいい自凝島に残る伝承によると、伊邪那岐が大岩を置いたときに神様が産まれた、それが道陸神社に伝わる道陸神だ。この神様は『境目の守り神』であると同時に現世と黄泉の国という今では遠く離れてしまった境目を繋ぐ神様、とも伝えられている。結乃くんは橋で儀式をしたと言ったけど、近くに神社があると思うよ。その神社の名前も道陸神社じゃないかな」
「……そうだよ」
それどころか儀式を行った橋の名前は伊邪那岐と大岩を置いた黄泉比良坂橋から「黄泉」という部分を抜かした比良坂橋という名前だ。ひょっとしたら昔は黄泉比良坂橋と呼ばれていたけど、歴史の流れの中で短くなったんじゃないだろうか。
「実のところ自凝島にも結乃くんが言う儀式のようなものがある。方法は違うけれど、伝わっているのは儀式を行うことで、死者の国から生者の国への境界を繋ぐ力を持つ道陸神に島から本土への道をつなげてもらうっていう同じようなものさ」
「なんだか神様なのにしょぼい力な気がする……」
「今では安全に船で海を渡れるからね。エンジンなんて便利なものがない時代には海を渡るだけでも命の危険があったんだから結構役に立っどてうろいくじたんと思うよ」
「それで……つまり、私と千佳は儀式をしたせいで道陸神を呼び出してしまって自凝島に来てしまったということ?」
そういうことになるね、と宇津田さんは頷く。突然知らないところに来てしまったこと、儀式の後に起こった霧がかかった空間で延々と続く橋、それから実際に自分がそれを体験していることを踏まえると、信じるしかなさそうだ。
けれど――
「亡者はなんなの。私が住んでいた場所はどうなっているの」
別の世界でもなく未来の世界でなく、私がいた世界だとするなら亡者というのは異質な存在だ。人を喰らう化物なんて私の世界にはいなかった。
「質問を一つ一つ答えていくよ。亡者については数日前、急に現れたってことしか僕は分からない。理由はこっちだって教えて欲しいくらいさ。結乃くんが儀式して自凝島に来たタイミングが近いから、君が関係していたりするんじゃないかい」
「私は何も関係ない」
「無自覚の加害者っていうのも否定はできないはずさ。まあ、どちらにせよ亡者については不明ってことさ。ほいほい、それじゃあきみが住んでいたところがどうなったか。本土も似たり寄ったりの状況になっているってテレビでやってた。テレビはもう映らないようになっちゃったし、本土との定期船もなくなったけどね。届いた新聞紙も結乃くんが見たので最後だから、それ以上のことは分からない。まあ、どうなっているのかは想像に難くないね」
「なら……私が自分の町に戻れたとしても……」
そこは亡者だらけの土地でお母さんもいない。
「戻る意味なんて……」
「ま、その辺りは結乃くんの意思を尊重するよ。もし、自凝島を出て行きたいと言うなら、出て行けばいいさ。僕は止めはしない。ただもう深夜だし、どっちにしたって寝てから考えればいいさ」
現在の時刻は二十四時を回ろうかとしているし、宇津田さんの言う通り今すぐ出ていく必要もない。考えをまとめたいし、おとなしく朝になるまで待つと宇津田さんに伝えた。
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