マルウソの女
3日後、会社に出勤した。仕事が山ほどたまっていた。
「おはよ!神埼。心配したよ!」
「ごめんね。胃腸風邪」
「うんこ漏らしたらしいな」
「……」
「誰から聞いた?」
「総務課の大倉だよ!」
「それはデマデマ」
神埼は同期の滝川に、シッシッとやって仕事に取りかかった。
この日は残業を2時間した。
すると、大倉が現れた。
「いずみと旅行に行ったそうだな?」
「うん」
「そして、お前はくそを漏らした」
「お前、中川と付き合っているらしいな」
大倉はニヤニヤしながら、
「同棲してるぞ」
「で、トランスジェンダーなんだよな?」
「あぁ、悪い?」
「全く、もう。早く言ってくれたら良かったのに!」
2人は喫煙所へ移動した。
「神埼、同棲の事は秘密にしてくれ!いずれ話す」
「お前、僕がうんこ漏らしたの女子に教えたろ?」
「あれは、ジョークジョーク」
神埼は腕時計を見た、19:08。
「神埼、一杯いかねぇか?」
「いいよ!飲もう飲もう」
大倉と中川は秘密の恋をしている。窮屈そうだ。
僕は2人を応援しようと思う。
どんな壁が2人にぶち当たっても、乗り越えてくれるだろう。
この辺りで、お話を終わろうと思う。
(終)
楽しい旅行の行き先は 羽弦トリス @September-0919
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