どうしよう

神埼は携帯電話の目覚まし音で目が覚めた。

いずみはとっくに、起きていて着替えていた。

「おはよう、いずみちゃん。ぐっすり寝れた?」

「お、おはようございます。はい、まあまあ眠れました」

神埼は気になった。

「まあまあって、どう言うこと?」

「イビキが……」

「こりゃ、いっけねー。僕はイビキすごいからね」

「それと……」

「何?ナニーィッ?」

「おならが凄くて!」

「キャー!耳が痛い。僕は寝屁を垂れたのか?」

「全身が臭いです」


神埼は真っ裸になり、露天風呂に入った。

そして、全身を清めた。

「いずみちゃ~ん。一緒に入ろうよ~」

「嫌です」

神埼が風呂から上がると、朝食の時間だった。

神埼は考えていた。いずみちゃんはかわいい。そして、好きだ。だが、性別は男性だ。

僕は性別は気にしないが、世の大半は僕らを好奇の対象にするはずだ。


どうしよう。


朝食が終わると、温泉街のお土産屋さんを数軒回った。

神埼は「下呂まんじゅう」を大量に買った。

いずみは「さるぼぼ」をいくつか買った。

その時だった!


ゴロゴロゴロ。


お腹が鳴り出した。昨夜飲みすぎてお腹を壊したのだ。

「い、いずみちゃん。一寸、待ってて」

「また、腹痛ですか?」

「ま、似たようなもんだ」

神埼はお土産屋さんで、トイレを借りた。

今日は大惨事には至らなかった。

土産屋さんの街で、正露丸を探した。

街の端っこに、薬局があった。

正露丸をお茶で飲んだ。

「神埼さん。今日は何か別の匂いがして、臭いです」

「そうか。臭い仲は愛し合ってる証拠だ!」

「彼氏に言っちゃおうかな?」

「……彼氏?」

「はい、彼氏です。総務課の大倉さんです」

「……えっ。ど、どういう事かな?」


神埼は状況を把握出来ないでいた。




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