第9話エピローグ(side 司)

 俺は、ずっと知っていた。

 双葉伊織という、俺の運命の番を。

 ずっと待っていた。君と会える日を。

 だから、いつか君に会えたら……、俺は絶対に離さない。

「会えるのを楽しみにしているよ、伊織」

 手元にある彼の写真にそう囁く。その写真の中の彼は、とても愛らしい笑顔を咲かせている。彼が俺の通う獅子堂学園に入学することを知ってから、こっそりと見に行った時に思わず隠し撮りしたものだ。

 俺は一日でも早く彼に出会えるのを願うように、少しでも気持ちが伝わるように、写真の彼にそっと口づけた。

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