第20話 前途多難

 「さてお次は…『鎧袖一触がいしゅういっしょく』かしらね。これも字からある程度想像しやすい熟語ね。鎧の袖で一触、少し触れただけで相手を倒してしまうことだから、簡単に打ち負かしてしまうことね。」


 「これは『震天動地しんてんどうちね。天を震わし地を動かす…だから、大いに天地が動く、つまり、驚くべき出来事や異変が起きたことや、勢いや驚きが大きいことよね。」


 「『事実無根じじつむこん』も簡単ね。事実に根が無い、だから、事実に基づいてない、根拠がないことですわね。」


 「『朝三暮四ちょうさんぼし』は…確か人を欺くことだったかしら…そうそう、猿たちに餌を朝三つ夕方四つにすると言ったら怒って、それを逆にするって言ったら喜んだっていう話からだから…目先の違いにとらわれて、結果が同じであることを理解しないことね。」


 「問題数多すぎないかしら…」

 「『前途多難ぜんとたなん』…前途がいわゆる行き先だから目的達成までに困難が数多くあることね。あとそういうのが予期されるときにも使えるわよね。まさしく今がこの状況ですわね…」

 

 

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