これがラブコメディってやつなのか??

@pi-ti

第1話 出会いそして突然に

桜が綺麗な土手。

キラキラ輝いて見える川。

そこを歩く淀んだ目をした僕!!!!

僕は織田仲丸おだなかまる、この春から高校2年になる16歳。

趣味はネトゲにアニメに漫画、オタ陰キャ街道まっしぐらに突き進む男の中の男である。

彼女??いた事もないし去年1年間での女子との会話ありがとうございますぐらしかないが??

何故かと言うとそれはちょうど1年前に遡る……

そうまだキラキラした目でこの景色を見れていた頃

高校では陽気な新生仲丸として生きて行こうと、勘違いして意気込んでいた。

入学式、そしてやってくる自己紹介!!!

「初めましてみなの仲間、仲丸です!!おっぱいいっぱいイカ1杯!そこんとこよろしく!!」

15年温めた仲丸ギャグを披露した所どうやら僕の高校生活は終わったらしい。

女子からはえろ丸、イカの人、おもろない人と散々な評価を得てこの1年間距離を置かれてきた。

そりゃあ目も淀むよ。新入生達のキラキラした目が羨ましい。

「よお〜丸坊!早速新入生女子チェックかい??抜け目ないぜ流石えろ丸様!!」

後ろから肩に手を置き話しかけてきたのは男の癖にやたら綺麗な長髪をポニーテールにした男、太宰影虎だざいかげとら

開いてるかわからんほど細い目で新入生達をまじまじと見ているこの男は小学校からの付き合いである。

「おはようトラ。僕のことはえろ丸と呼ぶな、そして新入生女子チェックなんてしていない」

ん、?まてよ新入生??

ってことは僕がやばい滑ったえろ丸イカ丸などは知らない??

「後輩ならありなのか……?」

「いやいやその目つきの時点でなしだよねマル」

鼻息荒く血走った目で新入生女子を見ていた僕を

いつの間にか隣りにいた制服の下にパーカースタイルで背が若干小さな男、安倍龍晴あべたつはるにたしなめられる。

「マルはもう少し余裕もってかないとダメだと思うよ」

「よお〜タツ!丸坊に余裕なんかあるわけないやん!いつだっておっぱいでいっぱいなのが丸坊なんや!」

「おっぱいが全てみたいな言い方はやめろ。ケツも大事だ」

「そういうとこよね……」

トラとタツともに小学校からの腐れ縁である。

3人合わせて龍虎丸りゅうこまるなんて言って遊んでいたのが懐かしい。

「新入生なら先輩としての魅力でなんとかなりそうな気はするんだけどな?」

「死んだ目をした先輩になんの魅力があるのさ。マルは遠目にみれば悪くないんだけどなぁ」

実際小学校の頃はみんなの人気者だったじゃないと小さく付け加え龍晴が呟く

「みんなの仲間、織田仲丸率いる龍虎丸!あの頃は輝いてたね〜」

昔の話しだ。今や輝きは失せて濁ってしまっている。

それに……人間分相応ということである。

「まぁこんなとこに立っててもしょうがないさっさと教室行きますか」

ダラダラと3人で歩き出す。

なんだかんだ3人で過ごすこの空気を僕は好きだった。


そう今日から高校2年生

だが出会いそして突然になんてことはなく

いつもの繰り返しがただ続いていくだけでよかったのだと今にしては思う。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

これがラブコメディってやつなのか?? @pi-ti

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る