読書ログ『営業の魔法 この魔法を手にした者は必ず成功する』(1)

営業の魔法


1 瞬間の沈黙

 間を使う。相手が目線を外したら、相手が考える必要がある『間』。目線が戻ってきたら、質問が来るか話を続けるか。

 間を何度も与えて、思考と決断を繰り返してもらうこと。商談の中で、いくつも思考と決断を繰り返すことで、大きな決断の即決が待っている。


2 人間力

 人として当たり前のことを、コツコツと。清潔感で謙虚であり、聞き上手で、熱心で正直で、肯定してくれて、人を心地よくさせ、安心させる人。

 営業は、神に選ばれた人間が最高に輝く舞台。NOを沢山もらい自分の弱点を教えてもらう。そこから脳を使い、YESをもらう能を得て、成長する。

 営業はお客さまに売る仕事では無く、お客さまの課題を解決して成長させ、喜びを共有する仕事。

 つまり営業は、人を幸せにしてあげる最高の仕事。


3 売らない営業

 営業はお客さまの問題解決だからこそ、売るのではなく課題を聞く。良き相談者になり、相談を受けて共に課題の解決を一緒にやる。

 自分の商品で解決してあげて、ありがとうをもらえる。


4 既成概念を破れ

 勝手に決めた自分の限界は、常に破り続けなければならない。

 靴を履いていない民族ばかりのアフリカの、ある国に靴のセールスマンが行った。靴を履かない国には売れないと思うのか、最高の市場と感じるのか。

 後者は『靴の安全性と魅力を伝えてやるぜ!』と思った。前向きな想像力・イメージ。人は、イメージした以上の結果は出せやしない。

 心が結果を決める。売れない既成概念を持てば、売れない。

 前向きな想像力を持って提示して、失敗しました。お客さんの反論に答えられなかった。何か悪い?

 MGや所長に報告して『こう応えればよかったんじゃない?』って言われて、引き出しが増える。明確な断る理由がもらえなかったとしても、提示のどのあたりで雰囲気がおかしくなったな、流れが悪くなったなって感覚を感じられる。経験が増える。自分の中にデータが増える。

 じゃあ後ろ向きにネガネガティブティブしてて、そもそも提示をしなかったら? 何も手に入らないのよ。経験も、データも、感覚も、傷も。


5 応酬話法 口は一つ 耳は2つ

 耳と心で聴く。聴いた後に、それを、受けて、話す。YES→BUTのYESは、深いほど良い。

 口よりも耳が先。耳より心はもっと先に。優しくするから、優しくされる。心を開いて話すから、心を開いてくれる。自分のことを話すから、相手も自分のことを話してくれる。

 心は、バレる。悪い人がお客さんの前だけで良い人を演じようとしたら、余程の演技力が要る。だったら、前向きにお客さんの保険を心配してあげる。それでなくとも口から自然に出るのは、力強く口から出るのは、心で思っていること。


6ー(1) 二者択一話法 アポは、自分の都合をキレイに躱す

 二択の質問はとても答えやすく、YESかNOかの質問ほど浅くはない。趣味って何です? の質問には困る人が多い。趣味とか好きなこととかって、あったりします? は幅が広いから、多少気軽に答えやすい。

 一番答えやすいのは逆だけど『休日は、インドアとアウトドアと、どちらで過ごされることが多いですか?』

 選択肢が閉じた質問は、お客さんもその選択肢の中から選べば良いから考えることにストレスが無い。ここまでこたえたら、次はインドアかアウトドアの中で考えれば良いから、質問に対して考えるストレスが少なくて済む。結果、答えやすい。

 アポの日時の切り方はもっとそう。

 アンケートで、自分の保険の内容が全然わからないって若い方と出会えました。でもそこそこ保険料は払っています、大体の人が保険料だけは覚えてますからね。

『全くわからないの? せっかく払ってるならおおよその内容は分かってた方がいいよ!』って言ってあげたら「確かにそうですよねー」で返ってきます。

「私たちも保険会社の人間だから、他社の商品でもちょっとした説明くらいは出来るけど、え、火曜日と木曜日だったらどっちが都合いい?」◯◯「午前と午後だったら?」午後「13時と15時では?」

 アポが切れた。

★6ー(2) 本当のYES BUT話法

 受け止めて承認して、質問をする。BUTは、お客さんに言わせる。

 即決を渋るというお客さんに、YESで受けて質問し、お客さんに「でも、◯◯って部分を考えると持っておくべきだよな」「でも、他社を見てもこっちの方がいいよなぁ」

など質問を繰り返して、お客さんの頭の中で、お客さん自身でクロージングに持っていく。その繰り返し。

 

7 質問話法 NOが出た時は本音を聴くチャンス

 売れない営業は、暗い顔をしている。「検討したい」に対して暗い顔をしていれば、暗い結果になる。

 しかし、暗くなってしまった人は、自ら明るさを取り戻すには努力が要る。どうすれば?

 明るさを、既に取り戻したように振る舞うこと。心が変われば言葉が変わる、言葉が変われば行動が、行動が変われば習慣が、習慣が変われば人格が、人格が変われば、運命が変わる。


VS「検討します」

 お客さんは「今は決めない」と決断した。

 明るく笑顔で一度白旗を上げて「はい。是非ご検討ください。本日はこれで引き上げさせていたはだきますが、本当のところはどうなのでしょうか?


 色が気に入らない? 価格? 支払時期? 

 売込みに来た、を白紙に戻す。そして本音を聴く。お客さん自身、自分の本心を分かってないことが多い。本心の決めない理由(課題)を聴いた後は、その課題を一緒に解決していく。

 それが、営業。聴いて、観て、伝えること。それが営業の型。

 課題で何を話したらいいか分かって、お客さんと共に解決に向かえるなら、心を込めて情熱的に話すことが出来る。


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