第7話 R4.05/13(金) 21時頃




 ……昔の小説なんて、まともに見れはしないなぁ。


 文章は雑だし、展開も雑だし、構成も一貫していない。配分ももっと、こう……、あるだろう! って思うし、てか結論投げたよね。


 コピペする時にチラ見程度しか出来なかったけど、いくつか気になるところもあった。下手なこと以外にね。


 ちょっとしたアイテムとして出刃包丁が出て来たのだけど、出刃包丁には思い入れ(?)がある。


 僕が中学生時代に万引きをして、父親に


「手ぇ出せ」


と言われて、机の上に突き立てられたのが出刃包丁だった。


 この頃は、まだ気にしてたのかなぁ。まぁ僕が悪いんだけど。


 それから、これはまんまなんだけど。これを書いていた時僕には、死ぬほど嫌いなヤツがいた。同級生で、今思えば僕と同じ方向性の陰気さを持っていたのだと思う。


 未熟さと、互いに経験不足。立派な人から見れば、馬鹿なヤツらが馬鹿ゆえに揉めているんだと思っただろう。


 僕は僕で、生きているだけで迷惑をかけるタイプの人間だったから、あっちにも正当性はあったんだろう。……正直に言おう。大抵の人は、あっちに正当性を感じただろう。


 あっちはあっちで、教室で僕のことを五分おきに撮るカメラで盗撮していたんだけど。


 子どもの時はもっと考えていたけど、今でさえ時々考える。今の経験値でもう一度学生に戻って、やり直せたらって。


 あれだけ考えていたのに、あの時戻れたとしても、大した経験は出来なかっただろう。人との関わり方さえ、わかっていなかった。


 むしろあの時経験できなかったから、二十代になってから色んな人とセックスしようとしたんだろう。イタい奴であることは承知だ。コミュニケーションが取れなければセックスまではもっていけず、事後を含めればセックス以上のコミュニケーションはない。


 だから、きっとあの乱れたみっともない経験も、僕には必要だったのだ。


 過去に戻ってもイケメンではないのは変わらないけれど、今戻れるとしたら、どれだけでもヤレるだろう。


「二十年後から戻ってきたんだよ! 今!!」


 なんて言葉も見かけたりしたけれど、刺さりもしたのだけれど。ちゃんと真正面から受け止めて、活かすことはできなかったなぁ。


 きっと未来から見れば、今の僕だって経験不足なんだろう。経験が不足していることを、自覚している部分も確かにある。


 結局、動き続けるしかないのだ。年を取ろうと、新たな経験を得るために。



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