第4話 抵抗感と結婚条件
ベッドに寝ころびながらスマホをいじる。
「手軽なのはアプリなんだよなぁ」
何となくアプリの説明欄を見る。
大学生向けのアプリや、
結婚メインを前面に出したアプリもある。
「男性側は証明書必須なんてあるんだ」
婚活メインのアプリを見て30分ほどにらめっこしている。
「インストールしてもいいかな」
まだまだ抵抗はある。
今回の失恋は仕事でも
お酒でも埋まりそうになくて。
とにかくつらい。
「ニックネームでいいんだ。とりあえずはイニシャルで」
本名で登録するのはかなり抵抗があった。
身近では結婚できないから、
出会いを求めにきた人達。
何らかの問題があると心して接したほうがいい。
プロフィール写真、年収、
業界、趣味などなど。
入力事項はかなり大切な個人情報ばかり。
こんなにも情報入力して大丈夫なのだろうかと不安が募る。
名前はイニシャル。
プロフィール写真は横顔。
趣味は読書。年収はうろ覚えだ。
だって不安定な働き方だから
年収なんて毎年、大きく違う。
「あとは業界を指定して……完了っと」
様々な人がいた。
猫が好きな人、野球観戦が好きな人、
爬虫類をペットにしている人。
色々な人のプロフィールを見ていて
私の望む結婚条件って何だろう?と疑問に思う。
「こういう時は紙に書きだすのが一番よね」
スマホを離し、今日はスマホ時間は終わり。
年収は400万くらい。
あ、子供ほしくないからね。
高い年収の人はそれなりに
重い責任を負っている人がなるものだ。
夫人にだってそれ相応の
責任ある振る舞いが求められる。
「堅苦しいのって苦手なんだよなぁ」
趣味はインドアなものがいいな。
容姿は下の中まででお願いしたい。
まとめたものを手帳の一番最後のページに書き写す。
それから毎週日曜日に
婚活アプリで活動してみることにする。
今まで4人と会ってはみた。
誠実そうな人や恋愛経験豊富なんだろうなと
思わせる人もいた。
最初に質問するのは
「お母さまとはどのような関係なのでしょうか?」
相手男性はママやお母さん、母、あの人、アイツとか呼称は様々だ。
共通するのは過干渉っぽさがあるか
DVっぽいなという呼び方をする人かわかる。
「相手の親を見ろ。その人の人間性がわかる」
先人たちの言葉に嘘はないと学ぶ。
母親への態度が10年後の自分への態度だ
というのはあながち嘘ではない。
少ない恋愛経験でも納得してしまう。
熱烈なアピールの期間を終えた後の男性は
びっくりするほど母親に対する態度に
変わっていったからだ。
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