第6課題 クライムリサイクル

  概要


 凶悪犯罪を起こした犯罪者が家族や親類などの一族郎党が死刑にして、その遺体をミンチにした上でそれを豚や牛などの家畜から養殖場に至るまで自然に帰すという「犯罪家族リサイクル法」によって人類にねじ曲がったユートピアが完成した未来。

 自分の両親に幼少期の憎しみから列車転覆罪の罪を着せて死刑にし、父を豚の餌に、母を養殖場の魚の餌にして自分は死んだ人間の戸籍を使って法律から逃れて、人の肉を野生動物に与える仕事についた。

 その傍らで彼は人肉を餌として与えることに反対する環境保護団体をハンティングしては魚の加工場で凍らせてミンチにして、おなかをすかせた野生動物に与えていた。

 そこへ、傷だらけになった少年と女教師が現れた。彼らは人を殺さずにはいられない質だったため、主人公も手にかけようと考えるが、彼は彼らの性を逆手にとって、一緒に悪人を殺してその肉を再利用する仕事に就かないかと誘う。

 人を殺さないと性的興奮が得られない二人にとって、自分の悪行が善意に変わるという,まさに天職のような仕事だったためにすぐに飛びついた。

 その最初の仕事は彼らを追っていた連中の始末だった。

 それは、いじめやリンチをやらかした半グレで、元締めをバラしたために報復を受けていたという。

 そこで、3人は知恵を使って、犯人を捕まえることにした。生きるに値しない屑を倉庫に誘い出し、そこに閉じ込めると、彼がいつも与えていた肉の味を知る動物たちを入れて、文字通りの動物葬にした。

 3人はその悲鳴と命乞いに興奮してしまい、適当に弔った。

 しかし、それでは終わらず、法律の名の下に彼らの家族も連座して秘密警察に引き渡されてもらい、彼らには豚や牛と同じように電気で仮死にして、バラバラにして文字通り家畜の肉にした。

 そして、彼は塚を作って彼らには丁重に葬った。

 事件が済んだ後、行方不明として扱われていた加害者家族農地の二人から戸籍を奪い、新たな身分となった二人は正義の名の下に犯罪者や悪党を家族もろとも殺害生け捕りにして、弔いという名のミンチペーストにして、水族館や動物園に高値で売り幸せに暮らした。


アピール

 自分でもかなり危ない内容にした小説にしました。日本で大問題になっている加害者家族の社会的制裁が法律で許される一昔前の連座制が復活し、その世界で彼らの遺体を自然のサイクルに戻すという極端な話を書きました。

 葬ると言う意味では動物に食べさせて自然に帰す動物葬を選びました。

 登場人物の二人がよく言われる快楽殺人の性質を正義の使い方に応用できないかと考えてこのような物語を書きました。

 だんだんと自分の能力の限界が見えてきたなと考えずにはいられません。

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