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鬼籍の亭主を偲ぶべく綴る文章で自身の不貞を喧伝するのはどうなんだと自問する心理は多分に働くのだが、自分語りをするなら多面的な自己分析も有って然るべきと思う。とは言いつつ、並べ立てる全てが客観的に述べる様で独断にまみれた主観に陥っている事は明白なのだけれど。
誰しもが一面で生きる訳ではない、と思う。だから自分の多面性を許容してくれと言う心算はないのだが、取り敢えず事実として共通の認識を得たい。
世の流行りからして余り迂闊な事を言うものではないのだろうけれど、内面に、多様な性の心理を飼っている。両性愛の必然から来るものと言うよりも、相手に主導権を投げてそれに合わせる怠惰な恋愛観を長く続けてきた事の帰結なのだろうと思う。
豪放で独立した男も気弱で一途なネコも傅き縋り付く僕も転がし弄ぶ私もその刹那には楽しんできた。男女も老若も上下も主従も様々、傍から見ればさぞ無節操に見えた事だろう。あぁまぁ斯様な見方で凡そ間違いは無いのだけれど。
 ̄ ̄ ̄
「…要は何が言いたい?」
「『朝イチの寝不足ハイテンションだと文面が乙女回路全開になるのが我ながらきちぃな』って」
「世の人々は其れを『キモおじ構文』と言う」
「」
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