ニ冊目 見えぬ糸
僕ってなんのために生きてるんでしょうか?神様。
一人の少年が知能の神にそう聞いた。
神はこう答えた
お前はお前のために生きている。
少年はさらに質問をした。
神様はなんのためにいるのですか。僕の目の前にいるあなたは神様なのですか。
神は答えた
神とはそれすなわち、人間を助ける薬だ。神は偶像に過ぎない。しかしながら人間というものは何かを信じることで生きてゆく。信じねば容易く絶えてしまう。しかしそこで神や他のものを信じることで生きている。
少年は最後にこう聞いた
僕に味方はいるのですか。仲間はいるのですか
神は少し呆れたように答えた。
それが分からぬようなら死は程遠いであろう。生を授かる者あらば生を授けるものもある。救いの糸細くとも垂れるものは垂れとる。貴様にはそれが見えぬのだ。
神は黙ってしまった。少年は眠りにつき、起きれば陽が昇っていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます