第二十四話

野原に

ひっくり返ってさ

でんぐり返ってさ

それでも

恋愛したくてさ

夜空を見上げたよ

無理だと

分かっていたってさ

どうしようもなくってさ

ご飯も

喉を通らなくてさ

そんな感じなんだよ




いっその事

言っちゃおうかな?

君に言っちゃおうかな?

死んでもいいから

告げちゃおうかな?

君に告げちゃおうかな?




野原で

満月見ちゃってさ

流れ星流れちゃってさ

なんだよ

僕だけのけ者か

って一人で拗ねてみた

駄目だと

知っていたってさ

止められないんだよ

明日

教会に行こうかな?

って何を考えてんだろ?




いっその事

行っちゃおうかな?

本当に行っちゃおうかな?

死んでもいいから

神父さんに

悩み打ち明けちゃおうかな?




野原を

ゴロゴロしたってさ

バサバサしたってさ

結局

何にも変わらない

変わるはずもない

やっぱり

この恋ダメかな?

僕が変なのかな?

彼女の

お手製パスタを

一度は食べたいな




いっその事

行っちゃおうかな?

彼女のレストランへ

死んでもいいから

食べちゃおうかな?

自慢のペペロンチーノ




野原に

ひっくり返ってさ

でんぐり返ってさ

それでも

恋愛したくてさ

お空を見上げたよ

もうすぐ

太陽昇るのさ

昇ってくるのさ

だったら

このまま寝っ転がって

そのまま寝ようかな?




いっその事

諦めちゃおうかな?

諦めちゃえるかな?

死んでもいいから

待っちゃおうかな?

太陽待っちゃおうかな?




きっと

そんな勇気があれば

今頃君に

気取った愛の言葉を

伝えているんだろう

きっと

今夜も僕はここへ来て

君についての

答えを探し求めて

悩んでいるんだろう


第二十四話

「恋する吸血鬼」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る