第8話3人パーティ結成

村の教会に歩いていく。

小さな教会が見えてきた。

レンガ造りの白い建物で門のあたりをきれいに掃いている子がいて、その奥に四十代くらいのシスターがいる。

宿屋の親父がシスターに声をかけた。

(ジヨン、ようこそ)とシスターが答えた。

いつも親父って呼んでたけど、名前はジヨンだった・・・。

宿屋の親父が用件を切り出す。

(シスター、)

(わかってますよ、ジヨン、北の森の件でしょ)

この村は、うわさは光よりも速く伝わるらしい。今度は山田が話しを切り出した。

(北の森には、キングスケルトンが出て苦戦しています)

前回は、全力で逃げたけど・・・

(死霊系に強い破邪の呪文の村一番の使い手のシスターにも御尽力いただけないかと、お願いに参りました。)

シスターは首を左右に振ると、(村一番の使い手は私じゃないの。ほら、あの子よ。)

シスターの視線の先には、門を掃いていた少女がいた。

(サーヤ、こっちに来て頂戴)

白い聖職者の服を着て歩いてくる姿は、誠におしとやかだが、その美貌のレベルは魔王クラス、風になびく髪がキラキラ光る。

これを初恋と言うんだろうな・・・、総てが美しい。ただ、五十路の中年には冷静に見られる。

(サーヤです)と挨拶がある。

シスターが改めて、この子が一番の使い手で天性の素質があると言った。

(私はシスターと同い年〜)

魔法少女はニコニコ笑いながら言った。

それでシスターに聞いてみようと言った理由がわかった。年齢が同じなら、シスターはよくて、魔法少女はダメとは言えない。

(私の名前はリールよ。よろしくね。)

(山田です)

(あら、このあたりでは珍しい名前だね。

)とシスターが言う。

転生前と同じ名乗りにしました。と心のなかで言った。

これで3人パーティが出来上がった。

転生前の世界で山田の子供とほぼ同じ年代の二人の美少女たちを預かり、冒険に出る。

山田の前で女子話をするサーヤとリールを見ながら、(娘がいたら、こんな感じだつたのかな・・・)と思う山田であつた。







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