短編② 真夏のビーチダブルデート! 500PV記念

あと6PVで500PVです!

この作品への愛が溢れたので、公開しますっ! (笑)

500という数字、そして600という数字を見られることを楽しみにしているので、みなさんどんどん読んでくださいねっ!

これからもよろしくお願いします!

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 中学3年生の夏。

 私たちは受験シーズンだけど、夏くらいパーッと遊ぼう! ってなったから、私と真夜・波香と篠原くんで、ダブルデートに行こう! という話になった。

 前々日の今日は波香と水着を買いに来ている。


「やっぱり紗弥って優しいイメージだから、青とか緑とか?」

「そうかな…? 似合えばいいけど…」


 水着を着てお出かけなんて、最近はしなかったから、すごい楽しみだけど、水着を前着てたのって数年は前だから、どんな色かも忘れてしまった。


「あ! あれとかどう? 水色だよ!」


 そう言って波香が差し出してきたのは、淡い水色で、胸元がひらひらフリルになっている水着。


「え…肌見せるとこ、多くない?」

「大丈夫大丈夫! 上からラッシュガード着ればいいから! ほら、これとか合うし!」


 そう言いながら、波香が黒色でクマのワンポイントがついているラッシュガードを私の身体に向ける。


「んー、まぁ…可愛いは可愛いよね」


 でも、こんな可愛いの、私に似合うかな…?

 まぁ、気に入ったから、これでいっかっ。


「私は…そうだなー、オレンジとか黄色がいいかな! 紗弥はどう思う?」

「え…私?」

「うん」

「そうだな…波香は、中がオレンジの方が似合う気もする。これとかは?」


 私が手に取ったのは、花がちりばめられていて、肩が出ていて半そでぐらいの袖がある、オレンジ色の水着。それと、黄色で下の方に花がちりばめられているラッシュガード。

 うん、波香にぴったり!


「おー! なんか私~って感じする! あっ、このラッシュガードいいかも! 紗

弥、ありがと! さっそく買おうか!」


 と波香が元気に叫びながらレジへと走って向かう。

 これは、明日篠原くんが、波香を見て可愛すぎて硬直しそうだな…。

 そう思いながら、私も波香を追いかけた。


 そして、当日。

 遊びやすいように髪は一つ結びにしている。

 ゴムは、「緑入れたほうがいいね!」って波香に言われたから、緑色のリボンがついているもの。

 波香はこういうおしゃれについていっぱい知ってるから、私の家に来てもらって、髪とかは結んでもらった。


 ただのポニーテールじゃなくて、外側の方は編み込みにされてるし、ゴムから伸びている髪もヘアアイロンでいい感じにしてもらった。

 そういう波香の方だって、私とほとんどおソロ。オレンジ色のリボンのついたゴムで同じアレンジ。

 これから遊びに行きますよ~みたいな感じダダ洩れで、逆に嬉しい!

 待ち合わせ場所は、海岸近くのお店。海の家かな?

 早く来ないかな~ってソワソワしていると、遠くの方から話し声が。


「――そんな、何言ってんだよ~。男だけなんだし、本心言えって」

「そういう篠原だって言ってねぇじゃねぇかよ。てか、もうすぐ着くし。一番聞かれたくない人に聞かれるぞ」

「…男だけの話でもしてるのかなぁ?」

「聞こえてるけどね」


 何の話なのか聞きたいけど、我慢我慢!


「「「「あ…」」」」


 店先に私たちの姿を見つけた男子二人は、その場で硬直。

 私たち女子も、硬直してしまった。

 だ、だって!

 なんかいつもよりカッコいいんだもん!

 真夜は、全体的に青や黒。黒のショートパンツに、水色のラッシュガードを着ている。全く示し合わせたわけでもないのに、ちょっと合わせてしまった感じがして気まずくなる。


 篠原くんも黄色のショートパンツにオレンジ色のラッシュガード。

 …偶然じゃないとしか思えないけど、これって偶然なんだよね。

 そのまま2分くらい居ただろうか。


「よっ、よし! 早速遊ぶかっ!!」


 と篠原くんが正気を取り戻して叫んだ。


「そっ、そうだね!」

「時間なくなっちゃうしなっ」

「私、早く海入りたい!」


 口々に焦りながら叫んで、海へと入る。




 その日は、海で水のかけ合いっこをしたり、ビーチバレーをしたりで、超楽しかった。

 でも、一つだけ、ものすごく恥ずかしかったのが。

 帰り際の、真夜の言葉。


「…なんか、同じ色だな…。似合ってるよ。髪型も」


 今さっきまで海に入っていたのに、顔を真っ赤にしながら言った。


「…そうだねっ。し、真夜も…似合ってる」


 ホント、何なんだろうね。

 これも、奇跡なのかな。


 想いが巡り合うことって、そうそうない。

 想いが通じ合う、という奇跡を手にした私たち4人が、こうして集まって、青春を謳歌していることだって、奇跡なのかもしれない。

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