第13話 陽向襲撃
地球とは違う……別の星の闇の一部たちを消滅させ、ここを覆っていた僕以外の闇が晴れ、僕の外界とのつながりがまともに機能するようになった頃。
「……ん?」
僕は陽向がまたボコボコにされているのを確認する。
「ん?これって……」
陽向をボコボコにしている存在の気配。
それは以前挨拶した既に死にかけの星の意思に違いなかった。
「ちょっとやばくない?」
星の意思……死にかけとはいえ強力な力を持つ星の意思なのである。
そんなものを相手にしていては陽向なんて簡単にやられてしまう可能性が……いや、確実に殺される。
星の意思の持つ強さはただの一生命風情が対抗出来るものではない。
なんで、生きているし。
実力者を考えれば一撃で倒されて然るべき相手だと言うのに。理解が及ばない。
「ほっと」
僕は色々な疑問を内側に抱えこみながらも、陽向のいる場所へと星の中心から出ていく。
「守れ」
転移したその瞬間に防御魔法を発動し、ボコボコにされている陽向の体を守ってあげる。
「……ぬぅ。もうか」
挨拶したときはペラペラの黒い影でしかなかったそれは今。
一つの三次元体としてこの場に立っていた。
「多いな」
そして、陽向の周りを囲うように立っている死にかけの星の意思の配下と思われる存在の多く。
なんかもう……敵の強さが大変なことになっていた。
それに対するのは陽向ただ一人……本当に大変なことになっている。
「……」
僕は地面を転がっている……ボロボロの状態でうめき声を上げることしか出来ない陽向を見て眉をひそめる。
「ふーん」
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