第18話
「ん……ぁ。うぅぅぅぅぅ、はぁー」
太陽の眩しい朝。
僕はいつものベッドの上ではなく、ソファの上で目を覚ます。
「ふー、よく寝た」
あの後。
アルファが作ったくれた料理を全て平らげて満腹になった僕は満足して気持ちよく眠ってしまったのである。
「はぅはぅはぅ」
「あ。おはよう。アルファ……あっ。僕、邪魔だったか」
アルファに膝枕したまま眠ってしまっていたので、僕の体がアルファの顔をおさえつけてしまっていたのだ。
「今、どくね」
僕は固まってしまっているアルファの頭を掴んで、僕の膝の上から下ろして、僕は立ち上がる。
「……片付けしないで寝ちゃった」
僕は食器類を水につけて、シンクに置いておく。
うちには新しく買った食洗機があるので、少しの間水につけて置いた後はこれにぶち込んでおけば洗い物は完了する。
食洗機は便利だね。食洗機様々である。
「ふんふんふーん」
次に僕は洗面所の方へと向かい、衣服を洗濯機の中に放り込んでいく。
「ほいの、ほいのとさ」
洗濯機に洗剤と柔軟剤をぶち込み、洗濯を開始する。
「のいにょ。のいにょ」
洗面所のすぐ近いにあるお風呂へと入って、前のお湯を抜いてからお風呂を洗っていく。
「終わり」
お風呂を洗い終えた僕はキッチンへと戻ってきて、水についておいた食器を手にとって食洗機の中へとしまって行く。
「ほい」
食洗機を動かし、次にやるのは朝ごはん作りである。
アルファが作るような料理と違って僕の作る朝ごはんはさほど時間がかからない。目玉焼きとウインナーを焼いてご飯をよそう。
「ご飯出来たよー」
僕は身じろぎ一つしないアルファに向かって一言そう告げてから、席につく。
「いただきます」
アルファからの返答はないので、僕一人でご飯を食べ始める。黄身だけとってご飯の上に載せた後に醤油をかけて卵かけご飯の完成である。
「ごちそうさまでした」
僕は朝ご飯を美味しくいただき、手を合わせる。
その後は食器に水をつけてシンクに置き、洗面所へと戻ってくる。
「んしょ、んしょ」
洗濯の終わった洗濯物をかごにぶち込み、ベランダの方へと向かう。
「んしょ。んしょ」
洗濯物を手際よくテキパキと干していく。
アルファの下着類は見えないようにして……。
「ふー」
二人分の洗濯物の量はさほど多くない10分程度で全て干し終える。
「おわーり」
いつも僕がやっている朝の家事が終わったその時。
「ふわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああああああああ!?」
「……ッ!?」
いきなりアルファの大きな声で叫ぶ。
「え?え?な、何……?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます