第37話
銃声が鳴り響き、栄光灯によって照らされている部屋の下。
「侵入者だッ!!!撃てぇ!撃てぇぇぇぇぇぇぇぇぇええええええええええ!!!」
必死に叫ぶ男。
その男の言葉に疑い、彼の前に立っている男たちは己の手元にある銃弾の引き金を引いていく。
弾幕が廊下に張り巡らせ、絶対に生命を殺す廊下となる。
「残念。僕は既に後ろにいるんだ」
叫んでいる男の後ろに立った僕は銃口を頭に向け、引き金を引いた。
銃声と人の倒れる音が響き渡る。
「……ッ!?!?いつの間に!?」
「撃てッ!仇をッ!!!」
男た血は後ろに立っている僕に驚きつつも、その銃口を向けてくる。
僕のもとに飛んでくる数多の弾丸を全て回避し、引き金を引く。
鮮血が撒い、部屋を赤く照らしあげる。
「全く……不甲斐ない。情けないぞ」
「ほい」
なんか武器を持って出てきた男の脳天の一瞬で撃ち抜き、銃を持った男たち全員一撃で殺す。
ワンショット・ワンキルの精神だ。
愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ……ってね!
まぁ……あの言葉は相手が失敗しているところを見て、自分が失敗しないように経験を積むって意味で言っている言葉だからこの場には合わないけど、まぁ、良いよね!
かっこいいし!この言葉!僕のお気に入り語録の一つである。
「おーわり」
この場にいる全員を制圧し終えた僕は満足げに頷く。
「楽勝だったね」
僕は自分の手に握られている拳銃を回しながら、呟く。
この拳銃は銃弾に魔力を自動で込めて、魔力をもった相手にもダメージを与えてくれる優れものである。
魔力のない僕にこれ以上ないまでにピッタリの武器だ。
ただの人間にも使えるように改良されていたんだね。これ。
「す、凄いね……」
ちょっと離れたところで見ていた陽向が僕のもとにやってくる。
「このくらい楽勝だよ。辛くもないね」
「……本当に凄いね」
「もうすぐ制圧だ。さっさと先に進んでいくよ」
「う、うん。そうだね」
ビルの中を駆け巡る僕と陽向は先へ先へと進んでいった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます