第5話 忘れないで…

あなたは

想い出してくれていますか


俺の名前を

俺の顔を


忘れたって……それは

嘘だと判っていても

咽が詰まり痛くて苦しくて 

声が出せなかった


あなたが言うのならそうだと

納得するしかなかった


あれからどのくらい

あなたに逢えて無いんだろうか


それでも

記憶の片隅に

浮かべていてくれたら

泣きます


あなたが俺を

俺の存在を……


俺は女々しんですかね

あなたを片時も想わないではいられない



あなたの声を

あなたの瞳を

あなたの唇を


絡み合い

縺れ合い

上り詰め


共に果てた 

あの時を

想い出してくれていますか


俺を 

俺だけを想っていてくれますか


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