第6話 目標
結城はホムンクルスに枝を集めてもらい兎の肉を焼いて食べようと思ったが火をつける手段がないことに気づく。町まで歩く最中にもスライムのホムンクルスが魔石を渡してくるのでどんどんホムンクルスを生成していく。その数はこの辺り一帯のスライムを狩りつくしたのではないかという数になっていた。まあクイーンスライムがどんどんスライムを提供しているのだろうが。
家に着くと、無事に火をつける道具を見つけた。また、山に登り今度こそ肉を食べようと思ったが猫が兎の肉を食べていた。かわいらしかったのでなでようとすると猫は伸ばした手を爪でひっかいてきた。その瞬間、周りからホムンクルスが現れ猫を殺してしまった。このままでは、一人で生きていくしかないと感じた結城は魔王を倒し元の世界に戻ることを決意する。
一応、魔石を持っていないかの確認のために猫を解体する。すると心臓の部分に魔石があった。結城はその魔石でホムンクルスを生成した。身長120cm程度で尻尾の生えた子供が生まれた。命令は、私たちに危害を加えたものを殺すこと。ゴブリンを殺すこと。とした。結城は手始めにゴブリンのダンジョンを攻略することにしたのだ。
結城は山の頂上でゴブリンの死体を解体して魔石を確保し、死体を処理し続けた。時折兎などの食べられそうなものを解体して食事を取ってはいる。それを3日程続けたところでひと際大きなゴブリンの死体が運ばれてきた。結城はいつものゴブリンのように心臓付近にナイフで傷をつけようとしたがナイフが折れてしまう。仕方がないので護身用に持っていた、以前町にあった死体からはぎ取った剣で解体を行う。この魔石は次のダンジョン探索のために取っておこうと決めた。ゴブリンの死体はまだ大量にあるので解体していく。結局、解体が終わるまでに6日を費やし追加で大きなゴブリンが2体討伐された。
スライム:1000
ゴブリン:1000
森猫 :3
吸血蝙蝠:1
角兎 :10
スライムたちの数が思った以上に増えていないのは、ゴブリンダンジョンでやられているためであろう。ただゴブリンの死体は大量にあるのでクイーンスライムが大量のスライムを生み出してくれるはずだ。その日の作業を終え町に戻ると街の入り口に子供が二人倒れていた。
◇捨てられた子供視点
私は犯罪者の村と言われる開拓村の近くにある寒村の子供だ。年齢は10歳。なぜこんな村にいるのかというと近くゴブリンのダンジョンでスタンピートが発生するということでこの村に移り住んだのだ。なぜそんなことをしたのかというとゴブリンを討伐するごとに一食分の食事が提供されるという話だったため親が移住を決断したのだ。だが、いつまで待ってもゴブリンが現れることはなかった。そして私たち二人は口減らしのために捨てられた。この村にいても食事はないと判断した私たちはゴブリンが現れるという開拓村に行くことにした。運が良ければゴブリンを討伐して食料を恵んでもらえるという希望をもって。しかし、開拓村には誰もおらず私たちは意識を手放した。
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