なっとくできない、今
第21話:惰性
お、珍しい。アンジェラからの依頼か・・・
今いるところから近くの街の対象を訪ねて欲しい、ね・・・大した依頼料じゃないが、借りがあるか・・・
OKの返事を返した
すぐに資料が送られて来た
なんだこれ?また奇妙な仕事やってんな・・・
住所が書いてあるだけ、魔法が使えるか確認して欲しい
いいかげんにもほどがある・・・まぁ魔法を相手にした時点で理屈もないか・・・
ちょうど明日は予定がない
今日の夜から移動して明日の夕方には着くか・・・
2泊3日で帰れるかどうか・・・か、たまにはそのまま出かけるか・・・
荷物をまとめて電車に乗る
人気のないシートでビールを飲みながら流れる景色を見る
朝には国境を超える
電車を降りたら銃と弾を調達しておくか・・・
銃の携帯が許可されていない国を久しぶりに出る
居心地もいいし料理も口に合うが、いまいち
仕事もそれなりにある
やっと手に入れた平和な日常に飽きてしまった。
贅沢・・・だろうな・・・
目的の駅で降りる、入国手続きを済ませて街を歩く。
店を回って武器を調達する
車を借りて移動する
アポもとっていないが、いるだろうか?
その確認だけでも仕事らしいが、行ったら死体が転がっていることもあるらしい。
普通の探偵ごっこじゃ気がすまないか・・・
資料の住所に着く
ぼろいアパートの3階の角部屋
ノックするとドアが開く
女性「遅い」
不思議なことを言われた
女性だったか・・・
女性「あれ?誰?」
「いきなりすまない、あなたがジュリエッタさん?」
予想外に若い、そして小柄・・・で薄着。
胸は大きいみたいだ。
女性「・・・なんでもいいけれど、あなたは何?」
「失礼、私は・・・ヴィンセントといいます、お話を伺いたくて」
いつの間にか彼女は銃を向けていた
女性「妙な動きをしないで入って」
両手を挙げて中に入る
女性「どうせ偽名でしょう?」
ヴィンセント「まぁね・・・」
女性「まぁ私もジュリエッタでいいわ、よろしくヴィンセント」
ヴィンセント「・・・よろしく」
ジュリエッタ「で?何を聞きたい」
ヴィンセント「さっきの「遅い」は?」
ジュリエッタ「昨日電話してきたのはあなたの仲間?」
アンジェラが連絡したのだろうか・・・電話番号はわからなかったはずだ・・・
ヴィンセント「・・・たぶん違う」
ジュリエッタ「そう・・・質問はそれで終わり?」
ヴィンセント「え?いや」
ジュリエッタ「そう・・・たぶんもう一人お客さんが来るか・・・」
なるほど他の訪問者がアポを取って遅れていたか・・・
ヴィンセント「あなたは魔法を使えるかそれが聞きたい」
ジュリエッタ「・・・魔法ね・・・知らないって言ったら、おとなしく変える?」
いたずらっぽく笑う
ヴィンセント「かもね」
ジュリエッタ「聞いてもいい?」
ヴィンセント「答えないかもしてないけど、どうぞ」
ジュリエッタ「まぁいいけど、あなたの仕事は?」
ヴィンセント「探偵かな・・・」
ジュリエッタ「そう、探偵さん。私の仕事を引き受ける気はない?」
ヴィンセント「君の仕事?」
ジュリエッタ「どうする?」
銃を向けられてする会話ではないな
ヴィンセント「依頼内容は?」
ジュリエッタ「私の秘密を守る」
ヴィンセント「はぁ?」
ジュリエッタ「手伝ってくれたら胸くらいなら触らせてあげてもいいけど」
ヴィンセント「手伝っていいが、その報酬は遠慮しとく」
ジュリエッタ「そうなの?見てたくせに」
ヴィンセント「謝るよ」
ジュリエッタ「そう、じゃお客さんを待ちますか」
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