あとがき

 「あなたの世界でもう一度」を手に取り読んでいただいた方々、ありがとうございました。

(以下ネタバレはありません)

 百合×ディストピア×ミリタリー×学園×超時空×義体×世紀末飯

 要素てんこ盛りな内容でした。本文は12万字ですが設定資料5万字近くあります。

 実はこの短いストーリーの中では紹介しきれなかった部分というのが、この倍くらいあります。伏線は散りばめられているのですが、かなりSFな内容になっています。

 もっとも趣旨が百合、ミリタリー、義体の3要素だったのでかなり絞った形になっています。

 コンテスト用に完結させるべく書きましたが、また元気なときに連載用の「あなせか」を書きたいと思ってます。かなーり濃いSFになると思いますが、そのときはまたお付き合いください(たぶん、こちらの作品と結末は変わっていくと思います)。

 筆者が一番好きなキャラはシホちゃんですね。鋭角ツインテールのツンデレキャラ。00年代のアニメの定番キャラですが、筆者はそれを見て育ったのでしょうがいない。ストーリーに入れざるを得ない。故に苦しかったりも……。

 百合、はあまりわからないのですが、ディストピア系の作品は「攻殻機動隊」や「アップルシード」が好きでかなり参考にした部分があります。また「ソラノヲト」にも大いに影響を受けています。

 今作では平和な世界線と、文明が実質崩壊した世界線とそれぞれで、それぞれのケイコとアイカの視点で心象が交差しながら進んでいきます。

 その文明崩壊した世界線でクローンの機械化兵士「奇械マシン」が強大な敵として登場します。影響を受けたのが映画「フォートレス」(米’92)とスタートレックシリーズの人類の宿敵、ボーグです。どちらも機械と融合したサイバネティクスが対話不能な敵として登場します。

 実はこの小説は、オリジナルのアイデアは10年以上前に書いてPCに眠っていたのですがその時のアイデアは百合百合したものではなくもっとエグいディストピアSFでした。

 平和な世界線に向けると、こちらも“極端な平和”の世界です。国家や国境がなくなり、パスポートも形骸化しています。21世紀が半分過ぎた世界で人々は共通語エスペラントを学校で習い、軌道エレベーターが世界統合の象徴としてアフリカに建設中です。

 平和な世界線は割とあっさり終わってしまったのですがこのあたり、大きな謎をはらんでいます。もし長くストーリーを書くことができたら、このあたりを描いていきたいと思っています。


2022年5月14日

マグネシウム・リン

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