なびく君の
水原緋色
第1話
ふわりと風になびいて、君の髪が揺れる。見慣れたロングヘアーが今日は一段と華やいで見えて不思議に思う。
そんな感情が表情に出ていたのだろう。彼女は首をかしげる。
「どうしたの、変な顔して。ほら、行くよ〜」
たたっと機嫌が良さそうに、ステップを踏むみたいに歩く。私は相変わらず立ち止まったまま。そんな私を急かす様に、振り向いた彼女の動きに合わせて、ふわりと広がる。
「スカートだ!」
「なに、今更」
おかしそうに笑う彼女の隣に並んで、しげしげとスカートを眺める。
「かわいすぎる、これ」
「でしょ。お気に入り」
目をキラキラとさせ、裾を摘みひらひらと揺らす。
今日の目的地は公園だったけれど、おそろいを探しに行くことにした。
なびく君の 水原緋色 @hiro_mizuhara
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます