第76話 地上と天の狭間にて4

 やっと……やっと! ……神気ポイントがゼロになる……。


 目をつぶる事も寝る事も出来ずにひたすら数字が減っている所を見続ける……辛かった……。


 どれくらい辛いか知りたい人はデジタル時計の数字を心の中で加算カウントしながら見て見るといい……何日もぶっつづけで。


 ……。


 ……判って頂けた様で何より、てか俺は誰に話し掛けているんだろうか? あまりの無味無臭な時間の流れで精神がおかしくなったのかもしれない。


 まぁそんなこんなで神気ポイントがゼロになった、これでやっと消える事が……。



 ……。



 ……。



 あれ?


 あ、ログが出てる……〈百合の聖騎士〉がランダムで選ばれて消されて神気ポイントに変換されたっぽい、ああそうか、スキルとか称号も消さないとだったか……。


 めんどくせ、このまま、また神気ポイントが無くなるのを待っていよう。


 はぁ……。


〈財布〉×3〈水生成〉〈光生成〉〈格闘術〉×2〈醸造〉〈調理〉〈回復魔法特〉〈身体強化〉

〈魔力+16〉〈体力+4〉〈腕力+5〉〈脚力+4〉〈器用+3〉〈精神+4〉


 称号〈ハーレム王〉 効果 精力+1 性技+1 異性友好度+1

 称号〈百合騎士〉  効果 同性友好度+1 同性好感度+1

 称号〈百合の君〉  効果 同性好感度+1 同性魅了+1

 称号〈希望の星〉  効果 異性好感度+1 異性魅了+1

 称号〈百合の聖女〉 効果 同性魅了+1 カリスマ+1

 称号〈百合の園の主〉効果 同性魅了+2 体力+2

 悪名〈百合の性女〉 効果 精力+1 性技+1 男性友好度-1

 悪名〈百合の性騎士〉効果 精力+1 性技+1 男性好感度-1



 早く消えないかなー……あれ……なんか……眠く? いや……待て……これは……おか……しい。




 ――


 プログラムにエラーを感知。


 システム凍結。


 プログラムにバクを発見、修正開始。


 ……。


 ……。


 プログラムのバグ修正完了。


 プログラムのログを確認。


 ……。


 ……。


 プログラム効率化の為にシステムの一部変更を要請。


 ……。


 ……。


 ――


 ――








 side 何処かの誰か。


「ん? なんだこの要請……なるほど」

「どうかしたの?」



「……何故あんたがここにいる……まぁいいか、ちょっと神気回収システムにエラーとバグが出ただけだ」

「ふーん、どれどれ……なにこれ! 神気の収入すっごいわね……やばくない?」



「ん? ああ、ちょいと新しい玩具を手に入れてな、うちのシステムに組みこんでみたんだよ」

「いいなー私も使い勝手の良い魂が欲しいわねぇ、何処で見つけたのか教えなさいよー」



「内緒だ、ああそうか……まだ概念の無かった称号を無理やりシステムが構築したから整合性に欠けるのか……それにあの当時は性が変わる事は考えて作らなかったからな……まぁいいか、致命的な動作不良を起こさないならこのままで」

「何その称号の数……その魂どんだけ有名人なのよ」



「これが本をばらまいたせいで同じ認識の概念が集まったせいだ、なんとも面白いおもちゃだな」

「本? 貴方の担当している地域はそんな物がばらまける程の文明の発展度じゃなかったよねぇ? ちょっと詳しくログを見せてよ」



「断る、せっかく美味しい神気の収入源が出来たんだ、しばらくは内緒だ」

「ずっるー、いいじゃないちょっと教えてくれるくらい、昔助けてあげた事あるでしょー?」



「大昔の事を引っ張ってくるなよ……、判ったよ、他の奴には内緒だからな?」

「ふふー勿論よ! えっと……え、神の寝ている世界から奪ったの? うわぁ、無茶するわね貴方……ねぇ……それならちょっとだけこの魂貸してくれない?」



「はぁ? ふざけんな! やっと美味しい稼ぎを出せるまで育って、これから稼ぎまくるって所なんだぜ?」

「ちょっとだけ、ちょっとだけだから、おねがーい、ね? お願い聞いてくれるなら、例の神酒を今度分けてあげるわよ? ね? ね?」



「あん? あれ手に入ったのか? ん……んー……まぁ経費も回収し終わってるしな……ちょっとだけって、どれくらい使うつもりなんだ?」

「それなりに? システムはそっちに合わせるからさ、だからうちの地域に貸してよー、ある程度稼いだら返すからさ、ね?」



「それならまぁ……でも大陸を超えるのか……うーんこいつにそっちの地域の適性があるかは判らんぞ?」

「大丈夫だって、上手くいかなくても文句言わないからさ、貸してくれるならオッパイくらい揉ませてあげるわよ?」



「よし、貸してやる! っと、まってくれ変更要請があったんだったか……えーと、精神保護の為につけていた精神誘導を外して、後は便利な魅了も嫌うのか? なら付きづらくしておくか……それで次は……いや、魂の要求に全部答えてやる事もない……か、ほれ持ってけ」

「ありがとー、じゃーまた今度ねー」



「おう、またなー」


 ……。


 ……。


「……いやまて! オッパイ揉ませろや! くそ……逃げられた……チッ……しゃーねぇな、また今度要求してやる、さて……あの世界からまた魂を掠め取ってみるか」



 ……。


 ……。


 ――


 ――



「ふんふんふーん、これがあれだけの神気を稼いできたのねぇ」


〈財布〉×3〈水生成〉〈光生成〉〈格闘術〉×2〈醸造〉〈調理〉〈回復魔法特〉〈身体強化〉

〈魔力+16〉〈体力+4〉〈腕力+5〉〈脚力+4〉〈器用+3〉〈精神+4〉


 称号〈ハーレム王〉 効果 精力+1 性技+1 異性友好度+1

 称号〈百合騎士〉  効果 同性友好度+1 同性好感度+1

 称号〈百合の君〉  効果 同性好感度+1 同性魅了+1

 称号〈希望の星〉  効果 異性好感度+1 異性魅了+1

 称号〈百合の聖女〉 効果 同性魅了+1 カリスマ+1

 称号〈百合の園の主〉効果 同性魅了+2 体力+2

 悪名〈百合の性女〉 効果 精力+1 性技+1 男性友好度-1

 悪名〈百合の性騎士〉効果 精力+1 性技+1 男性好感度-1


「すごい称号の量よねぇ……そうだ! これは全部神気に交換しちゃって私の物にしちゃいましょう! これだけでも十分美味しいわよね……うふふふ」


「って悪名まであるの!? こんなの消したらせっかくの神気が減っちゃうじゃない! これは放置で決定! っとそれで次はー」


「ん? なにこのシステムは……ランダム? はぁ……男ってのは本当に浪漫が好きよねぇ……しかし何をするにも神気を徴収するシステムなのはさすがよね……今回は魂も寝ちゃってるみたいだし多めに貰ってもバレないか、ふふふ」


「後はこの運命機だけはこちらの地域の物を加えた物を新しく作ってっと……当たりは少な目でいいわよね神気勿体ないし、投入神気は勿体ないからちょこっとにして、余った神気は全部私が貰ってっと……じゃ行ってらっしゃーい、頑張って私の為に稼ぐのよー」



 その魂が転生ガチャと呼んでいる運命機が発動をする、がしかし、投入された神気が少なすぎて結果は最初からほぼ決まっている様な物だった。



 そしてその魂は地上へと落ちていく。






〈財布〉×3〈水生成〉〈光生成〉〈格闘術〉×2〈醸造〉〈調理〉〈回復魔法特〉〈身体強化〉

〈魔力+16〉〈体力+4〉〈腕力+5〉〈脚力+4〉〈器用+3〉〈精神+4〉


 悪名〈百合の性女〉 効果 精力+1 性技+1 男性友好度-1

 悪名〈百合の性騎士〉効果 精力+1 性技+1 男性好感度-1

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