第2話-6

「地人って本当にコアを変化させたものを食べるんだ...千穂のおじいちゃんの言ってた通りじゃん。」

地人の胃にはビルの鉄骨と地人の胃が鉄骨を変化させたと思われるコアが入っていた。そして、河原木ゆいの右腕。

2189年では高層ビルから歩道橋まで市街のものほぼ全てがコアから生み出されたものを使っている。つまり、千穂の祖父の言っていることが正しいとすると、この名古屋の街全体が地人の食料ということになる。

「ただ本当に良かった。さすがに地人よりも治統部の方が強いんだね。」

人類がなぜ「地人」の復活にも大騒ぎせず治安が保たれているか。それはひとえにクローバーの3の治安統括部のおかげと言っていい。かつてはただの「体張り役」であった人類最強の防衛線が今では人々の精神安定剤となっている。

「誰がこいつやっつけたの?」

「阿久井さん」

蹴伸びしながら弥生があぁーと頷く。

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