2035年、主人公は不思議な力を手に入れると同時に何者かに命を奪われてしまい、異世界へと転生するところから物語は始まります。
異世界転生した主人公は、そこから自らの努力と知恵でなりあがり、世界の仕組みを知っては打ちのめされ、それでも打開しようともがき、自分の生きていた世界を救うため進み続けます。
果たして、主人公は現代世界を救えるのか……。
異世界転生モノですが、最初に主人公の生きていた世界が現代日本で読んでいて親しみがありつつも、転生先の世界はどれも新鮮で次はどんな仕掛けがあるのだろうと楽しく読んでしまいました。
一話が長めなのでなれるまでは大変ですが、世界観に入り込んでしまうとそれが気にならないくらい一気に読めてしまいます。
特に後半の疾走感は物語の終盤の盛り上がりとあいまって、次へ次へと読んでしまします。
また、後半の世界の表現は今の日本と重ねてしまうところもあり、物語としてもいいですが、今の世界を憂いているようでもあり……。
今のこの時代に思うことがある人に、ぜひ読んでほしい作品です。