第2話
「穂花〜入るぞ」
俺の妹、穂花の部屋にノックをして「お兄ちゃん?どうぞ〜」と言われたのでドアノブを開く。
「おい、穂花またそのゲームしてるのか?もう遅い時間だしきりのいいところでやめるんだぞ」
「うぅ.......じゃあお兄ちゃん一緒に寝よ〜よぉ」
「だめだ」
甘えん坊の妹からお兄ちゃん断ちをさせてあげようと最近はこんな上目遣いで頼まれても、断るようにしているのだ。
「じゃあ、ずっとやっとくもん」
すると、そっぽを向いてゲームをし出した。けど俺は見逃さない、耳はこちらに向いていることを。
はぁ..........。
親父とお母さんがいなくなって、妹は引きこもりはじめた。そして、何もやる気を見出せない妹に一緒に高校の時はゲームをしていた。最初は俺の方が上手かったが、段々と追い抜かされ俺が1番していたゲームでさえ追い抜かれることになった。
そして、バイトや大学で忙しくなった俺は穂花と一緒にゲームが出来なくなったから........とRPGゲームをおすすめしたのだ。
そしたら、まぁこんなにずっとやってる妹になっちゃっいたていう話です。
まぁ、家事とかやってもらってる以上頭も上がりませんけどね。
「お兄ちゃんのケチ」
ボソッと不満を言う妹様。まぁ今日くらいサービスしてやってもいいか、寂しい言ってたしな。
「はいはい........」
「んじゃあ、寝るまで隣にいてやるからさっさと寝なさい」
おかんみたいなこといいながら妹を寝かようとした。
「本当?じゃあこれで終わるね!」
ルンルンと元気になった穂花は笑顔でこちらを向き、再度画面へと首を動かした。
そのまま、穂花はホームボタンを押して電源を落としてベットに座っている俺に向かって勢いよく抱きついてきた。
「お兄ちゃんにこのままギュッてされて寝たいなぁ..........」
「文句言うな、俺だってしなきゃいけないことあるんだから」
「うぅ.....分かった。でもあともう少しだけ.......」
力を緩めたと思った瞬間再度腕に力が入り抱きつかれた。
動けないんですけど。。。
可愛いがこのまま俺の膝で寝られては身動きが取れなくなるので、
1分ほどでどけた。
「すぅ............すぅ........」
がちょうどどけたところで意識を手放したのか、規則正しい息使いで目を気持ちよさそうに寝ていた。
「はぁ..........」
寂しがりやだけど、こうやって家でお留守番してくれているだけでもありがたいのかなぁ。変にばっくれたり、ヤンキーみたにならなくてよかったと思えばいいのだろうか。
日々の感謝とともに、穂花の頭をそっと優しく撫で部屋を出た。
(喉渇いた...........)
そういえば、一軒家で2回に俺の部屋と穂花の部屋.......そして今は亡きお母さんの部屋がある。
「..............ドンッ!」
深夜の静かな空気の中、1階の方から何かが地面に落ちた音が聞こえた。
「ん?」
なにか物が落ちたのだろうかと俺はもしかしたらソレかもしれないと思いソッと音を立てずにリビングへ行った。
階段からリビングは直通で降りたらそのままリビングがある。
そして俺はドアを開け、その間から電気をつけ何かかが落ちたのだろうといつも通り部屋に入るとそこには。。。。。
「ちっ..........きずかれたか」
ナイフを持った不審者がそこに居たのだ。
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