ワタシのカレは爆弾魔⁈

@uwm54213

ワタシの彼は爆弾魔⁈

「ワタシの彼ね」

小田桐ミカンが学校の帰りに親友の真幅ソミナに意味ありげに耳元で囁いた。

「ちょっと、変なのよ」

「どこが?」

ソミナがカレーパンを齧りながら、食いついて来た。

「どこがって」

ミカンが少しクビを捻って、困った素振りを見せる。

「今の聴かなかったことにして」

「そうはいかないわよ」

「嘉手納基地を爆破するっていうのよ」

キィーン。爆撃機の轟音が二人の耳を劈いた。

「爆破ネタ、受けるーッ」

「ネタではないみたいよ」

「悪かった。今の聴かなかったコトにする」

ソミナが両耳を両手で塞いで、目を瞑り、頭を激しく左右に振った。

「そんなことしたら、大変な事になるわよ。国際問題よ。国際問題」

ソミナが両手を大きく広げて、ミカンに訴えた。

「わかってるわよ。そんなこと」

「戦争よ。戦争」

「嬉しそうに言うんじゃないわよ」

「別に嬉しそうになんて」

ソミナがホホを膨らませて、怒って見せた。

「ミカンの彼って誰? わたしの知っている人」

「さあ」

ミカンが空を見上げた。

「ミカン、パパ活してるんじゃないでしょうね」

ソミナが問い質すと、

「そんな元気ないわよ」

ミカンはゲンナリとした顔で、ソミナのコトバを否定した。





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