叩いてみよっと
「思ったよりも面白いかも、このゲーム」
リーフフィアはそう思いながら森を抜けて街に帰るため歩いていた。
ずっと寝ており、エネミー退治は二つの世界の生物達に任せていたため、残念ながらリーフフィア自身のレベルは上がってない。
「最低限で良いと思っていたけどこれはハマりそうだなぁ。自分のペースで出来るのも良いところだし」
何となくだが、リーフフィアには自分がCreate your fantasy world にハマってしまうだろうことを予測していた。
ゲームを苦手にしていたリーフフィアでもCreate your fantasy world はやり易かったのだ。
『ブウゥゥゥン!』
何も考えずに歩いていたリーフフィアにとっていきなり出てきた蜂のエネミーは予想外だった。
「うわっ、《咲け、玉の華》!」
襲いかかってきたモンスターを新しく作った魔法の盾で弾く。
「叩けるのかな?」
そしてそのまま初心者用の杖で叩いた。
思いっきり振ったからか、急所に直撃したからかは分からないが蜂はふらふらと地面に落ちていく。
再び体勢を整えようとするが、それをリーフフィアが許すはずもなく、何度も叩いて地面に叩きつけていた。
叩いた場所から微かなダメージエフェクトが出ているため、微妙にダメージが入っていることだけは理解できる。
「トドメ!」
リーフフィアが杖で蜂の体を貫くと、もう見慣れてしまった赤いエフェクトを散らし、蜂は消えいった。
「杖って叩いてもエネミー殺せるんだね。思ったより便利」
初心者用の杖は耐久値が減らないため、いくら叩き切っても壊れないところが良かった。
「もうちょっと叩いとこうかな」
自身を守る盾を浮遊させながら、森の浅瀬に入っていく。
出てきたエネミーをある程度叩き潰したところでピロリンっと音が鳴った。
「スキル【杖術】を手に入れました』
「今日はこんなところかな」
思ったよりも濃い1日となったため、リーフフィアはぐっと伸びをしながらゲームから消えていった。
消えていったリーフフィアは気付かなかったが、リーフフィアのおかしな行動を見ていた男が1人、首を傾け、目を擦っていた。
「どうしても謎美少女ちゃん見たくて来たけど、変なもの見たわ」
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