第104話 盗賊退治
盗賊達の待ち伏せ。こちらはかつての街道に沿って歩いてきたからな、おそらく城壁の物見にでも発見されていたか。
俺も遠目を補強し標的をロックオンして投射のクリティカルダメージを上げる弓使いの「鷹の目」というジョブスキルは取得しておいたが敵発見のスキルではないのと廃れた城壁に気に取られ気づかなかったか。
さて戦闘とは意気込んだものの待ち伏せしている相手を逆に奇襲して捕捉する戦いだ、どうやろうかというところでメイスが声を上げた。
「私がやろう、奇襲されたのなら前衛の仕事だが先制が取れるのなら後衛から仕掛けるのが定石だろう。」
頼もしい限りだ。向こうもギルド依頼の冒険者の調査くらいに思ってるだろう、高レベルの魔法使いの先制攻撃を喰らえばひとたまりもない筈だ。
「
相手を逃がさないためだろう、土魔法の範囲攻撃で四方から使って取り囲むようだ。状況を読み一方は俺が担当することにした。
「なっ、何だっ。魔法使いがいるだとっ、俺達を潰す気できやがったのかっ。」
管理されず長く伸びた草むらから声が漏れる。
飛行魔法を使い後方に回るメイスに弓での攻撃が飛んでくるが俺の射撃で撃ち落とす。
「鷹の目」、「拳銃射撃術」、「命中率上昇」の相乗効果によりこんな神業の領域にまで達していた。
盗賊集団の中には当然「盗賊」のジョブ以外も紛れており1人「弓使い」の盗賊がジョブスキルの弓攻撃をメイスに放つ。
魔法で迎撃しようとするメイスの前に一本の槍が横切りその矢もメイスには届かない。
さながらロケットだぞ今の。
「
「グァーッ、たっ、助けてくれーっ!」
迫りくる土砂に囲まれ一箇所集められた盗賊達に今度は上空から水攻めだ、エゲツねぇー。
もう援護など必要ない、これで盗賊達は一人残らず殺さずに捕縛できそうだ。
「流石です、メイス。」
「いや、君の援護も素晴らしかったよ。ラディッツオも助かった。」
「フンッ、必要なかったろうが暇だったんでな。」
おっさん3人が若い女性陣の前で互いに褒め合うという冷静になるとちょっと痛い光景が広がる。
いや冷静になる必要などない、イケオジトリオの活躍を見て女性陣はというと、
「スゴイ、私達ついていけるかしらエレイシア。」
「が、頑張りましょうララ。」
「張り合っても仕方ないわよ、こんな化け物達と。
まあタナカさんのスキルがあれば私達もそのうち化け物にされちゃうんだけどね。」
ちょっと引いていた。何だろう、この少し物悲しい気持ちは。いや、気持ちを切り替えよう。
一人ずつ縛り上げ街に入る前に情報収集といこうか。
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