リスタートⅡ

 一か月後、ジュンは僕のもとを去った。セレーナの用意した義体に入ってだ。物自体は出来上がっていたんだけど、調整で時間がかかった。あれほどニコニコした彼女も初めてだった。

 僕は今回の結末はそう悪いものでもないと思っている。むしろ、一縷の希望として見てさえもいる。ジュンが初めて、これまでの彼らにも、僕らにもできなかった〝有意識の牢獄〟を克服した人だからだ。貫こうとする目的は精神死をも尻目にする。

 さて、そろそろアイツを起こそう。

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