15.聖女、高き頂を目指す
大きな手に自分の手が包まれる。
その温もりだけで、アーシャの足は弾み出す。
気がつけば、鼻から勝手に楽しげな歌が流れ出している。
『
『うむ。全く変化なし。四肢を生やしても、パヤパヤ毛を生やしても意味なかったの』
アーシャの鼻歌に、ゼンを呼ぶバニタロの悲しげな声と、本体をしっかり装備してもらって余裕のモモタロの声が混ざる。
ゼンの周りは騒々しい。
アーシャがジャンプすると、グッとゼンが腕に力を込めて持ち上げてくれて、軽やかに宙を飛ぶ。
「ゼン、ゼン!『たのし』!『たのし』!」
「そーか!もっと、とぼうか!」
アーシャが伝えると、ゼンも嬉しそうに笑う。
一つ言葉を覚えるたびに、伝えられる気持ちが増える。
言葉がこんなに重要なものだと、元の生活では気がつけなかった。
喜びも悲しみも苦しみも、自分の言葉は無力だと、誰かに気持ちを伝える事すらしなくなっていた。
家とは反対方向の道を進んでいるので、どこに行くのかは全くわからない。
しかし目的地など関係なく、飛んだり抱き上げられたりしつつ、アーシャは久々のゼンとのお出かけに、はしゃぎ続けた。
久々に揃ったバニタロ・モモタロコンビも大はしゃぎだが、これは常人の目には触れない。
———カワユイ オニンギョウガ アッタ!
アカートーシャも、いつもとは違う景色に盛り上がっている。
彼女への名付けについて聞くと、瞼がついて表情豊かになったバニタロは、少し戸惑った顔で答えた。
『自分ノ名前、ツケル、通常ハ………』
しかしそこまで言って言葉を濁し、アーシャの中を見るようにしてから鎌首を振った。
『心配ナイ。ドチラモ、コチラ寄リ。悪用スル、ナイ。ダカラ、大丈夫。多分』
そして全く安心できない一言を放った。
明言はされなかったが、何らかの悪事のために、自分の名前を他者につけるのだという事だけは、わかった。
(何か悪いことしちゃったみたい。ごめんなさい。でも絶対悪いことはしないから!)
アーシャがそう伝えると、アカートーシャがひっそりと笑う気配がした。
———ダイジョウブ
アカートーシャはバニタロに尋ねるまでもなく、自分の名前を他者につける効能をわかっているようだが、そこの知識をアーシャに教えてくれない。
アーシャの考えは丸見えなのに、アカートーシャからの情報は遮断できると言うのはちょっと狡い気もする。
(まぁ、悪事の方法なんて知らないのが一番だからね。万が一使いたくなったら困るし)
しかし人の身では有りえないほどの時間、長く苦しめられ、精神だけの存在になったアカートーシャに、これ以上不幸なことを起こしたくないので、これで良いのだとアーシャは納得する。
人間も所詮は動物。
どのような聖人であろうと、自分の生命の危機が迫ったときは、己の生命を守る本能が勝る。
正しく有りたいと願っても、正しく有れるとは限らないのだ。
自分の善性に全幅の信頼などおいてはならない。
「おおおおおお〜〜!!『おっきー』!!」
やがてたどり着いたのは巨大な建物だった。
深い紺色と白の二色だけで構成された、これといった飾り気がない建物なので、純粋に大きさだけが目立つ。
建物もさることながら、その前にある広場も『くるま』たちがどれ程でも停まれそうな程に広大だ。
「………?」
アーシャは首を傾げる。
建物の前面にも、その隣に掲げられた巨大な看板にも、同じ形の文字が書き込まれている。
紺色の中に白字で、はっきりくっきりと書かれている。
「………全然よめにゃい……」
それなのにその文字が全くアーシャには読めないのだ。
この国の文字は、まだ上手く書けないのだが、形と読み方は何回もおさらいした。
全て覚えたとは、とても言えないが、見ればそんな形もあったと思い出せるくらいには勉強した。
それなのに看板の文字には見覚えすらない。
(看板……だよね?だったら書かれているのは文字のはずで……いやいや、あれは文字じゃなくてマークである可能性も……!?)
もしかすると、あれは文字じゃなくて、この店を表す記号なのかもしれない。
そう納得しかけたアーシャの肩に、モモタロが飛び乗る。
『ははははは、アァシャはまだ『ひらがな』しか習ってないからな!『えーご』が読めなくても仕方ない!』
「ふぁっ!?」
意味はわからないが、何だかとっても聞き捨てならない事を言われた。
『文字、色々アル。『ひらがな』ダケ、違ウ。『かたかな』『かんじ』ソレカラ『えーご』。アシャ、コレカラ大変』
ゼンへの存在アピールに疲れた様子のバニタロも、彼の肩の上でペチャリと伸びた状態で言ってくる。
(『ひらがな』?『かたかな』?………え?)
何か沢山出されてアーシャは混乱してしまう。
『『えーご』なんて、たったの二十個くらいだろ。『ひらがな』の半分だ。簡単簡単!』
『ホゥ、モモタロウ、アレ、読メル、カ?』
『読めん!バニは?』
『バニタロウ、純国産。無理』
『そなたもか!』
タロタロコンビは二人揃ってカラカラと笑っているが、アーシャにとっては笑い事ではない。
(待って……待って。えっと……どう言う事なの。この国には文字が何種類もあるの?)
一言語にそんなに文字があるなんて、とても信じられない。
皆、同じ言語を使っているように感じたのだが、実は多言語国家だったのだろうか。
———コトバハ ヒトツ。デモイロイロナ シュルイノ モジガアル
混乱するアーシャにアカートーシャが解説してくれる。
———イマ テナライシテイル ノハ『ひらがな』
フワッとアカートーシャの思い描いた映像がアーシャに伝わっていくる。
それは、今、アーシャが頑張って覚えている文字だ。
———『かたかな』ハ ガクシャヤ ソウリョガツカウ モジ
次にアーシャに伝わってきたのは『ひらがな』と同じくらいの量の、角ばった文字だ。
こちらの方がアーシャには書き易いような気がする。
———『かんじ』ハ ヒトツヒトツ イミガアル モジ
「ふぁっっっ!!」
脳裏を流れた複雑奇怪な形の文字に、アーシャは思わず声を上げる。
もうこれは書き易いとか、そんなレベルの文字ではない。
「アーシャ?どーした?だいじょーぶか?」
衝撃を受けるアーシャを、気遣わしそうにゼンが見ている。
「………だ、だいじょーぶ」
と、返事してしまったが、全く大丈夫ではない。
「おやつ、かおーな?」
そんなアーシャにゼンが全開の笑顔で言ってくれる。
「……おやつ!!」
ゼンの笑顔と『おやつ』に反応して、思わずアーシャも笑顔になる。
しかし心の中から動揺が駆逐できたわけではない。
字を覚えてしまえば、本なども読めるようになって、きっとすぐに話せるようになる。
そんな未来を思い描いて、頑張っていたアーシャは、登っていたハシゴの先が唐突になくなってしまった気分だ。
(そうだ……何で気がつかなかったんだろう)
巨大な建物に入りながら、アーシャは周りを見回す。
身近に文字は溢れていた。
勝手に開閉してくれる硝子の扉、店内に掲げられた色とりどりな看板、『かーと』が置いてある場所、そして美しく陳列された食材たち。
そのどれもに、文字はついていた。
しかし目新しいものにばかり興味を引かれ、目に入っていなかった。
気をつけてみれば、ただの背景だった場所から次々に『文字』が現れてくる。
(全部、柄だと思ってたけど……コレも文字、アレもきっと文字)
アーシャが頑張って覚えている文字はほとんど無い。
殆どが『かんじ』と思われる複雑な形だ。
「……………」
読めない文字を見つけるたびに、アーシャの肩は下がっていく。
頑張って覚えた文字は、全体のほんの一部だったのだ。
疲労困憊して何とか殲滅した魔物が、実は群れからはぐれた極一部だとわかった時の絶望感に似ている。
「あ!」
じんわりと目に涙が膜を張り出した時、アーシャは読める文字を見つけて駆け寄った。
「アーシャ?」
突然離れたアーシャをゼンが追ってくる。
アーシャは精一杯伸び上がって一枚の紙を指差す。
「い・ん・こ!」
一つでもわかった事が誇らしくて、嬉しくて、胸を張ってゼンに向かって読んでみせた。
「んふっ」
何故かゼンは吹き出す。
「……ゴホッゴホッ!すごいぞーーー!」
いや、吹き出したのではなく、咳が出てしまったらしい。
咳払いが治ると、すぐにアーシャを誉めて、頭をグリグリと撫でてくれる。
「おいで」
精一杯伸び上がっているアーシャを、ゼンは抱き上げてくれる。
そして見やすくなった紙に手を伸ばす。
「り・ん・ご」
抱き上げてない方の手で、紙の上の文字をたどりながらゼンが読む。
しかしアーシャは首を傾げる。
「ご?」
最後の一文字が思っていた読みと違ったのだ。
「ご」
ゼンは頷く。
「こ?」
そう聞くと、今度はゼンは首を振る。
「ん〜〜〜?」
アーシャは眉根を寄せて首を捻る。
『こ』はアーシャが上手に書ける、数少ない字の一つだ。
間違えて覚えるはずがない。
納得できないアーシャにゼンは笑う。
そうして文字の右上を親指で押さえる。
「こ」
そうだよね?とばかりに目を覗き込まれて、
「こ!」
アーシャは力強く頷く。
すると今度は親指を大きな動作で紙から離す。
「ご」
「…………?」
次のアイコンタクトには応じられなかった。
首を傾げるアーシャに、ゼンはもう一度紙を押さえ「こ」と言い、手を離して「ご」と言う。
「ん〜〜〜〜……あ!」
最初はゼンがやっている意味が全くわからなかったが、二回目に繰り返された時、突然思い出した。
点々だ。
文字の上に点々をつけるだけで読み方が変わる文字があるのだった。
「い・ん・ご!」
「り・ん・ご。すごいぞー!!」
アーシャが読み直すと、ゼンは大いに誉めてくれる。
「えへへへへ」
照れくさいような、誇らしいような気持ちだ。
「み・か・ん!」
そして調子に乗って、次なる紙を読む。
「あたり!すごい!」
もちろんゼンは手放しで誉めてくれる。
あまりにゼンが褒めてくれるので、アーシャもすっかり嬉しくなってしまう。
他に読めるものはないかと探し、また新たなる獲物を発見する。
「か・き・い・も!」
ビシッと指差し、どうだとばかりに胸を張るアーシャの頭を、グリグリとゼンはかき回す。
「おしー!」
ゼンはそう言いながら、アーシャが読んだ紙に近づいていく。
「や・き・い・も」
そして文字を指でたどりながら訂正してくれる。
「あ〜〜〜!」
一文字間違えてしまっていた。
この『や』と『か』は、見分けがつきにくくて、すごく厄介なのだ。
書いても、どっちつかずになってしまう。
「でもすごいぞー!ほかわよめたからな!」
ゼンはやっぱり全力で褒めてくれる。
「へへへへへ………ん?」
だらしなくニヤけていたアーシャだったが、鼻をひくつかせて、真顔に戻る。
その鼻に芳香が迷い込んできたのだ。
『すーぱー』は食べ尽くせないほどの食料が並んでいるのに、あまり香りという香りがしない。
大体の食品は綺麗に包まれて、匂いが出てこないようにされているのだ。
(何だろ……嗅いだことがないはずなのに、甘さを予感させる、この香ばしい匂いは……)
クンクンクンと鼻を鳴らして、アーシャはその元を辿る。
匂いから辿り着いた先は、たった今読んだ紙の下だ。
「………………?」
そこには何故か丸い石が敷き詰められ、その上に紙袋に入った土色の大きな塊がのっている。
色と言い、形といい、石の親分のようだ。
「あぁ。いーにおいだな〜」
ゼンは探すまでもなく、匂いの元がわかっていたようで、鼻を鳴らすこともなく、石の親分が入った袋をつまむ。
「や・き・い・も。おやつにしよーか?」
鼻先に持ってこられると、さらに香ばしく甘やかな匂いがする。
「はい!」
『おやつ』と聞いたアーシャは、一も二もなく手を挙げる。
これはこの国で肯定を示す動作なのだと、『ほいくえん』で学んだのだ。
「〜〜〜っ!うん!うん!!」
アーシャの素晴らしい順応ぶりに、ゼンも大納得したようで、何度も頷いてくれる。
社交の成果を見せられてアーシャも大満足だ。
「ん〜〜〜!!」
石の親分からは絶えず良い匂いがする。
アーシャは周りを見ては、時々籠に戻り、その匂いを楽しむ。
今日の『すーぱー』はとんでもなく広くて、物品も驚くほど多い。
「『にく』!『にく』!『にく』!」
アーシャが見たいと思ったタイミングでゼンが抱き上げてくれるので、見る限り全て肉の、楽園のような眺めも存分に楽しめた。
「……もも!」
「そー!もも!とり・も・も・にく!」
ゼンは籠に入れる度に、商品を見せてくれる。
アーシャが部分的にでも読めたら凄く褒めてくれるし、『かんじ』と思われる文字も指差しして読みを教えてくれる。
おかげでアーシャは既に一つの『かんじ』を覚えてしまった。
(『肉』!!覚えたわ!これは『にく』!お肉を表す文字!)
自分が頑張って覚えてきたのが、極々一部の文字だったと言うことにショックを受けたが、あっという間に気持ちが復活してきた。
(ちょっと数の多さにびっくりしたけど……こうやってちょっとづつ覚えていけば、きっとそのうち全部覚えられるわ!!『高き山も低き所から登る』!頑張るわ!!)
そんなアーシャの決意に、アカートーシャが心配する気持ちがほんのり伝わって来たが、ゼンに褒められまくって有頂天な彼女のやる気は揺るがない。
店外に出ると、興奮して熱くなった頬を、冷たい風が冷やす。
ゼンは大きな袋を二つ下げ、アーシャは小さな袋を一つ下げる。
「んふふ」
アーシャは嬉しくて、自分の持った袋を何度も見返す。
今日行った『すーぱー』は食料以外も幅広く置いてあり、アーシャ専用の袋を買ってもらったのだ。
アーシャの目と同じオリーブ色で、可愛い双葉の芽が描かれている。
ゼンの袋が、黒地に大きな木が書いてあるので、ちょっとしたお揃い感がある。
袋はアーシャの体には大きく、引き摺ってしまうので、今は持ち手部分に頭を通して、斜め掛けにしている。
袋の中身は、選ばせてもらった『あしたの』おやつだ。
「んふふふふふ」
袋を上から撫でて、アーシャは足を弾ませる。
『立ち直り早いの〜』
『泣イタ鴉ガ モウ笑ウ』
しょげてしまったアーシャを、密かに心配してくれていたらしい二人がその姿を笑う。
「アーシャ」
そんな二人を肩に乗せたゼンが、アーシャに湯気が上がる物体を差し出す。
「や・き・い・も」
先程の石の親分のような姿から一転、卵の黄身よりも鮮やかな、光り輝くような黄金色だ。
太陽の光を浴びてツヤツヤと輝く様から、口に入れなくても、その瑞々しさがわかる。
「わ〜〜〜!」
岩のような皮の下に、こんな姿が隠れていたとは。
「あついから。ふーふー、な」
ゼンは剥いていない皮の部分をアーシャに握らせる。
(温めて食べる果物なんて初めて!!)
冷たい空気の中、指先を温める熱に、アーシャの期待は膨らむ。
皮を剥いたせいか、一層香ばしい匂いを感じる。
フーフーと形式的に息を吹きかけてからアーシャは『やきいも』に食らいつく。
「んんん!?」
思った以上の粘り気にアーシャは目を見開く。
今まで食べたことのある果物にはなかった、粘りだ。
「んーーーーーー!」
そして異次元の甘さだ。
甘さぎっしりの『ばなぁな』に勝るとも劣らない。
酸っぱさがない、最早、高級菓子のような甘さだ。
———スミツ ミタイ!!
アカートーシャの喜びの声にアーシャは力強く頷く。
(わかる!これは……これは……確かに蜂蜜!!)
貴重な甘味が口の中いっぱいにある至福。
粘りのある果実は、口の中にまったりと広がり、どこもかしこも甘い。
「ん〜!」
ゴクンと飲み下せば、口から胃にかけてがホカホカになる。
寒い空気の中、体を温めてくれる甘味なんて最高だ。
「はふっはっはひゅ!」
勢いづいて次の一口を噛み取ったアーシャは、熱々の果実を口の中で転がして冷ます。
もったりとした実は、時々植物らしい繊維を感じるのが、また良いアクセントだ。
「じぇん、おいひーにゃ!」
美味しいことを報告しようとするが、飲み込んでも口に残る粘りで、うまく舌が動かない。
「おいしーな!」
アーシャと半分こした『やきいも』を齧りながらゼンは笑う。
そして少々行儀悪く食べかけの『やきいも』を咥えたまま、手に持った袋を探る。
「はい、おちゃ」
ゼンが取り出したのは、小さな緑の縦長箱に『すとろー』が挿さったものだ。
「おちゃ!!」
アーシャは喜んで『すとろー』に飛びつく。
実はこの『おちゃ』、アーシャの好みなのだ。
良い香りがするし、程よい渋味は口の中をすっきりとさせてくれる。
色こそ紅茶と違えど、近しい感じがする。
あまり飲ませてもらえる機会が少ないのが残念だが、こうやって飲めた時の喜びは大きい。
「ふーーー」
すっきりとした所で、再び『やきいも』を齧る。
「んんん!!」
『おちゃ』によって洗い流された口の中に、新たな甘味が広がり、喜びが吹き出してくる。
「はひゅ、はふっ、おひひーにゃ!はふっはふっ」
夢中で食べるアーシャに、ゼンが笑う。
そして自分の『やきいも』を口の中に放り込んでしまってから、アーシャを抱き上げる。
いつもと違う、ゼンの腕に腰掛けるような形での抱っこだ。
そして膝の上にいつでも飲めるように『おちゃ』を置いてくれる。
荷物とアーシャを抱えるのは大変ではないかと思ったが、ゼンは悠々と歩く。
『歩くくつろぎスペース』
『移動式飲食空間』
『主はちぃとアァシャを甘やかしすぎるの』
『チィト、違ウ。スッゴク』
その様子を見たモモタロとバニタロが囁き合っている。
「ふへへ」
アーシャはホカホカの『やきいも』を楽しみつつ、暖かなゼンに寄りかかった。
(なんか、毎日こんなに幸せで良いのかなぁ)
顔の緩みが止まらない。
この後、さらなる驚きが待っているとも知らず、幸福を噛み締めるアーシャであった。
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