11.聖女、球体にまみれる

幼くして神様が呼び寄せられた子供は、そのお膝下で幸せな暮らしをするという。

しかしその実際の暮らしぶりを教えてくれる聖職者はいなかった。

だから、お母さんのように優しい天使か何かがいて、ひもじい事がないとか、そんな感じだろうかと、ふんわりとした想像しかできなかった。


生きるためには働かねばならず、疲れた体を回復させるために気絶するように眠り、体を維持するために食事を口にする。

生きるために働いているのか、働くために生きているのか。

そんな事を考える余裕もなく、命を繋ぐために、働いて、寝て、食べる。

『幸せな生活』がどんな物かという事すら想像できなかった。


そんな中、いつの間にか紛れ込んでしまったのが、この国だ。

一体どうやってここに来たのかは、記憶が曖昧すぎてわからないが、そんなことが気にならないほど、幸せな毎日を送っている。

毎日お腹いっぱい美味しいご飯を食べさせてもらえて、安全で清潔で温かな寝床で眠ることができる。

それだけでも今までとは違う、格段素晴らしい生活なのに、ゼンは言葉が通じなくても、家族のように思ってくれているのだと理解できる程の惜しみない愛情を注いでくれるし、ユズルも時々意地悪だが、行動の端々から、大切にしてくれているのが伝わってくる。

彼らだけではない。

シノザキを始め、色々な周りの人が、とにかく親しみを込めて接してくれる。

ゼンは神様じゃないし、ここは人間の国だとわかっても、アーシャにとって、こここそが天国だった。


(天国の中の天国……!!)

そんな風に、ただでさえ幸せな毎日を過ごしていたアーシャの目の前に、とんでもないものが現れた。

溢れる子供達の歓声と笑顔。

柔らかな笑顔で子供たちを見守る大人たち。

見たこともないが、明らかに何か面白そうな予感がする建造物(?)たち。

それは神のお膝元に呼ばれてしまったのかと錯覚するような楽しげな光景だった。


(きっと……聖職者が説いていた子供用天国ってこんな所だわ……!!)

アーシャは確信する。

確信するのだが、どうも体が動かない。

どれも面白そうで選択肢が多すぎる。

それに見るもの全てが初めての物ばかりで勝手がわからない。

そのせいで楽しみたい気分は破裂しそうなのに、足が前に出ない。


そんなアーシャの隣に、脱いだ上着や笛、『もちもち』などを入れた肩掛けを、棚に片付けてきたゼンがやってくる。

「アーシャ?」

動かない彼女の手を、ゼンの大きな手が優しく包む。

「ぼぉ・る・ぷぅ・る」

彼が指差したのは、一番目立つ、球体たちの池だ。

赤、青、黄色、緑、薄紅、黄緑、紫と、とにかく色とりどりな球体たちの中で、子供たちが転がっていたり、球体を投げまくっていたり、自ら埋まっていたりと、とても自由に楽しんでいる。


『行かない?』と、大きな手が伺いを立てるように、アーシャの手を軽く引っぱってくる。

「『ぼりゅぷりゅ』!」

アーシャは決意を込めてゼンを見上げ、大きく頷き、大きな手にしっかりと掴まる。

その手を頼りに、小さな階段に足をかける。

「わっ」

淡い水色、薄紅、黄色と一段ごと色が違う階段は、物凄く柔らかい。

当然のように硬い足触りを想定していたアーシャは驚いてしまう。


「だいじょーぶか?」

アーシャの手を握る大きな手に力が入る。

「えへへへ」

常にアーシャを見守ってくれている視線が温かくて、心強い。


階段を上ると眼下は球体たちに埋め尽くされている。

「………………」

素材不明、感触不明だが、球体たちは、さあ来いとばかり色とりどりに魅力的に輝いている。

一瞬だけ尻込みしたが、アーシャはゼンの手を強く握ってから、えいやとばかりに球体の溜池に飛び込んだ。


「わ、わひゃ、うひゃ、おあぁぁぁ!?」

飛び込んだアーシャの頭の中には、球体たちの中に立つ自分の姿があったのだが、ツルンと足が球体に滑り、球体にお尻をついた……と思ったら、お尻すらツルンと滑り、背中で着地……いや、着球した。

球体は柔らかく、かなり勢い良く転がったのに、全く痛くない。

むしろ背中のあらゆる所を押してくる感触が、少しくすぐったいくらいだ。


「ふっっ」

暫し呆然と上を見つめていたが、そうしていると、お腹が一人でに引き攣った。

「ふふふっふひっふひひひひ」

一度痙攣を始めたお腹は止まらない。

寝っ転がったまま笑っていたら、お腹が苦しいので、立ちあがろうとするのだが、上手く横向きに転がれないし、もがくと埋まる。

手をつこうとしたら、手まで滑って、とんでもない方向に転がる。

立ちあがろうとするのだが、笑いが止まらなくて足に力が入らないせいか、立ち上がる前に球体たちの中にダイブしてしまう。


思うように動けないのは、もどかしいはずなのに、予期しない方向にばかり転がったり、埋まったりすると、お腹の中から笑いが噴き上がってくる。

絶妙な弾力を持った球体も、体をくすぐっているような感触で、あらゆる場所がムズムズして、笑いが止まらない。

「くひゃひゃひゃひゃ、ふひっ、ふひゃひゃはやひゃ!」

立ち上がれない自分が、謎に面白すぎる。

笑い過ぎてヨダレが出てしまいそうになるので、もう笑いを止めたいのだが、愉快が愉快を呼んで、余計止まらない。

せめて上を向いて、ヨダレが口から溢れないようにするので精一杯だ。


教会では朝に毎日沐浴をしなくてはいけなくて、冷たい泉に体を沈めていたのだが、その感触に少し似ている。

少し上に浮き上がる、あの不思議な感覚だ。

泉は夏でも痺れるほどに冷たかったので、楽しいとか好きとかはなかったのだが、今のこの浮遊感にも似た感触は愉快でたまらない。

手足を動かすと、水の中のように、何とか移動できる。

冷たくもなければ、水ほどに素直に動かさせてはくれないが、かき分けて移動する感じが似ている。

動くたびに絶妙な柔らかさを持った弾力が、全身をくすぐるので、水と比べて、段違いに楽しい。


笑って、笑って、息切れして、お腹が痛くなって、アーシャは球体たちの中に行き倒れてしまう。

「ふひひひ、ふひゃ………ふひゃ………ふ〜〜〜〜」

安静にしても、すぐには笑いは止まらなかったが、しばらく転がっていたら、お腹の痙攣が沈静化してきた。

「アーシャ」

そんなアーシャをゼンが覗き込む。

気が狂ったように笑っていたアーシャを心配してくれている顔なので、申し訳なく感じるのに、何故かまた笑いの導火線に火がつきそうになってしまう。


「ゼン!」

気が違ったわけではなくて、面白くてたまらないのだと伝えたいのだが、そのための言葉をアーシャは持っていない。

代わりに、体の周りに溢れている球体を掴んで、振り回して見せる。

一つ一つは小さいが、職人が作ったかのように、狂いのない丸で、柔らかく、小さい手にも掴み易い、素晴らしい球体だ。

これは最高だ。

そんな気持ちが伝わったのか、心配顔だったゼンは破顔する。


「ぼぉ・る」

アーシャが振り回す球体を指差して、ゼンが教えてくれる。

「『ぼぉりゅ』」

真似をしたら、ゼンは笑いながら頷き、ほぼ『ぼぉる』に埋まっている状態で仰向けになっているアーシャを抱き上げる。

そして入り口付近から、『ぼぉる』の池中心辺りにアーシャを下ろしてくれる。


「ふひゃっ!」

少し足を上げるように着地すると、また体がコロンと意図しない方に転がる。

「うふふゃふふゃふふゃ」

制御できるようで、制御できない、この不思議な浮遊感がたまらない。

脇や背中が、不意に『ぼぉる』に押されて、くすぐったいのもやっぱり楽しい。


慣れてくると全く制御できないわけではなく、自分が思った方向に転がれるようになってきて、これがまた愉快だ。

アーシャは夢中で『ぼぉる』の中を泳ぐ。

「?」

しばらくは一人で夢中だったのだが、泳いでる中で、ゴツンと大きな足にぶつかって、顔を上げる。


そこには微笑みながらも、困ったように眉を下げているゼンがいた。

「ゼン!」

アーシャはゼンのズボンをグイグイと引っ張る。

この愉快な感覚は是非ゼンにも楽しんでほしい。

「ゼン?」

動かないゼンにアーシャは首を傾げる。

(楽しみ方がわからないのかしら?)

そういえばアーシャは夢中になってしまっていたが、ゼンは一度もこの『ぼぉる』たちに身を任せていない。


「ゼン!」

アーシャはゼンの足を引っ張った後に、『ぼぉる』の中を仰向けになって泳いで、お見本を見せる。

まずは横になる事が楽しみの第一歩である。

「ん〜〜〜」

ゼンは何故かとても渋っている。

『ぼぉる』が怖いのだろうか。

「ゼン?」

大丈夫だろうかと見上げると、ゼンは何度か頷いてから、ソロリソロリと横になった。


警戒するように、しっかりと下に手をついて、体を固定させてから、慎重に『ぼぉる』に横になったゼンに、アーシャはゴロゴロと転がりながら近づく。

「んっ」

そして大きな体を動かそうと引っ張るのだが、足場が不安定すぎて、自分の方がコロコロと転がってしまう。

「うふふ、ふふゃっ!」

何回かゼンを引っ張るうちに、その反動で自分の方が回転してしまうのが面白くなってきてしまった。


(ダメダメ!ゼンにも楽しさを伝えないと!)

そのまま一人で笑いの渦に巻き込まれていってしまいそうだったが、アーシャは何とか自制する。

(足場がしっかりした所じゃないと!)

そして滑ったり、巻き込んだ『ぼぉる』を振り落としながら、ゼンという『ぼぉる』の中に浮かぶ小島の上によじ登る。

「ぬふふ」

苦労して登ったアーシャは不敵に微笑む。

そうしてゼンの右腕に掴まり、彼の左側に向かって転がり落ちていく。


「ふわっ!はぶっ……ふはっ!はふふふふふふふ!!」

これでゼンも『ぼぉる』の上を転がる楽しみを知ると思ったのだが、残念なことにゼンは少し傾いただけで、ゼンの上を転がったアーシャだけが勢い良く『ぼぉる』の中に突っ込み、埋もれ、顔を出そうともがいて、笑いまくる結果になってしまった。

「ゼン、ゼン、うふゃふふふふ、ふひゃ、ふふふ、ふははははは」

ゼンも一緒に転がろうと誘いたいのに、ゼンという新しい要素が入った転がりによって、再びお腹が痙攣し始めてしまう。


「ふっ、あははははははは!!」

笑いも止まらなくて、どうしようと思っていたら、何故かゼンまで笑い始めた。

何故彼が笑い出してしまったのかわからない。

しかし笑いは笑いを呼ぶ。

自分の笑いだけでも抑えられないのに、ゼンの笑い声を聞いていたら、余計おかしくなってしまって止まらない。


もうそこからは笑いの永久ループである。

そのうちゼンがアーシャをお腹の上にのせて、傾いて転がり落とす遊びを始めるものだから、笑いはますます加速する。

転がるアーシャも、転がり落とすゼンも体を捩って笑う。


ようやく笑いが止まる頃には、もうお腹の筋肉が疲労してしまって、ゼンのお腹の上でコテンと力尽きてしまった。

顔の筋肉も痛くなるんだと初めて知ってしまった。

まだヒクヒクと動いて笑いの余韻を伝えてくるゼンの腹筋に、また笑いが出てしまって、息を整えるだけで大変だ。


「ふ〜〜〜」

何とか落ち着いたアーシャは顔を上げる。

「ん!」

その目に入ってきたのは、目に刺さるような鮮やかさの、真っ黄色の滑り降りる板だ。

確か『すりべだい』という名前だったはず。


ゼンから転がり落ちるだけで、十分に楽しかったのに、あの『すりべだい』から滑り降りたら一体どうなってしまうのか。

「アーシャ、いく?」

アーシャが興味津々で見ていたので、ゼンも気がついたらしく、『すりべだい』を指差して聞いていくる。

(滑りたい!!)

滑ろうというお誘いだと思ったアーシャは大きく頷く。

するとゼンはアーシャを落とさないように、慎重に立ち上がった。


『すりべだい』に乗るためには、『ぼぉる』の池から二階に登らなくてはいけない。

アーシャは周囲を確認する。

登る手段は、階段と少しばかり急な坂と縄梯子がある。

一番近いのは縄梯子なのだが、ゼンが選んだのは階段だった。

アーシャはそっと階段の一段目に下ろされる。


「………………」

階段を登って、少しばかり遠回りして、『すりべだい』に行けば、新たなる楽しみが待っている。

簡単な事だ。

それなのに、再びアーシャの足は動かなくなってしまった。


『心細い』


そう感じて、驚いたのはアーシャ自身だった。

人がバタバタ死んでいく戦場を駆け抜けた聖女が、たかだか十段にも満たない階段を上がって、ぐるりと回廊を移動して滑り降りてくるだけの事に、そんな事を思ってしまうなんて信じられない。

「…………………」

ゼンはすぐに駆けつけられる距離にいて、彼の目に届かない場所に行くわけではない。

なのに初めてのこの場所で、彼から離れる事に抵抗を感じている。


(何を甘ったれてるの!!)

アーシャが自分の足を叱咤して、ゼンの温かい手を離そうとした時。

大きい手は、アーシャのエスコートをするように、寄り添ってくれた。

子供用の階段はゼンの足には小さすぎて、踵がはみ出ている。

しかし柔らかな段差を踏み、ゼンはアーシャと一緒に登り始めてくれた。


「ゆれるな〜〜〜」

二階に上がったゼンは困ったように眉を下げながらも、笑う。

そこは子供の大きさに合わせた空間で、アーシャは普通に立って移動できるが、ゼンは四つん這いでも天井に頭が届きそうだ。

アーシャはトコトコと歩き、その後ろを体勢を低くしたゼンが従う。

(………何だろう……こう………倒錯的な……背徳的な感じがするのは……)

何となくゼンの散歩をアーシャがやっているような気分になってしまう。


「あ」

回廊は普通にぐるりと回っているだけではなく、小さな段差を超えたり、左右から飛び出す障害物を避けるようになっているのだが、『すりべだい』を目前に、かつてない難関が現れた。

まん丸の筒状の道になってしまったのだ。


筒の中は、アーシャであれば、少々屈めば通れる大きさだ。

「………ゼン…………だ、『だいじょぶ』?」

筒を通り抜けて、振り返ったアーシャは思わずそう聞いてしまった。

みっちり。

そんな言葉が似合う様子で、ゼンが筒の中に詰まっている。

「だ………だいじょーぶ」

そう言いつつも、ゼンは四つん這いになる事すらできないので、腕の力だけで、うつ伏せになった体を引っ張っている。


アーシャが不安がったせいで、とんでもない目に合わせているのだが、みっちりとゼンが詰まった光景は、腹筋に効く。

申し訳ないのに、視覚的に愉快すぎる。

先程まで使っていた腹筋は温まっていて、いつでも動き出せる気配だ。

「ふっ」

一触即発。

そんな状態で先に吹き出したのは、筒から抜け出したゼンの方だった。

「ふひっ」

それに触発されて、アーシャも吹き出してしまう。

崩れた顔をお互いに見合わせると、途端に笑いが止まらなくなる。


笑って、笑って、震えながらアーシャ歩き、ゼンは四つん這いでついてくる。

その状況がおかしくて更にアーシャは笑ってしまう。

『すりべだい』に到着したのに、笑いが止まらなくて、滑れない始末だ。

「アーシャ、だこ、する?」

立ち上がれないゼンが小さくなったまま、手を広げてくれるので、アーシャは笑いながらゼンに抱きつく。


ゼンはアーシャを膝に乗せて、『すりべだい』に乗り込む。

するとスーッと体重が移動する。

やはりこの高さの移動は爽快である。

滑り降りると、着地と同時に『ぼぉる』が飛沫のように飛び散る。

「わぁ!」

赤青黄色、様々な色の乱舞だ。

顔や体に、色々な『ぼぉる』が降り注いで、アーシャは更に笑い声を上げる。


「ゼン!ゼン!」

楽しくて、アーシャはボールをかき分けながら、もう一度二階に登る階段に移動する。

移動中も右に転がったり、左に転がったりと楽しくてたまらない。

「………あーさ?」

そんな、再び笑いが止まらなくなりつつあるアーシャの前に、小さな人影が現れる。

「ん?」

アーシャより少しだけ大きい、その人物をアーシャはしっかりと見つめる。


清水のような輝きを持った、短く切り揃えた黒い髪。

ツンと目尻の上がった、子猫のような黒い瞳。

「………アキリャ?」

実はアーシャは、未だこの国の人の顔の特徴をうまく掴めない。

あまり凹凸のないその顔は、アーシャの国の人と比べたら、少し判別がつきづらいのだ。

なので、自信なくアーシャは相手の名前を呟いた。


「やぱり!あーさ!」

すると相手の子は満面の笑みを見せてくれた。

ほんの少しの間だが、『ほいくえん』でコータと一緒に遊んでくれた『アキラ』に間違いないようだ。

土を型に入れて、ひっくり返し、型と同じ形の土の山を作るのが凄く上手な子だ。

快活そうな容姿とは裏腹に、動きがとても丁寧な子なのだ。


「あーさ!あそぼ!」

思わぬ場所で出会った小さな友達に手をひかれつつ、アーシャはゼンを振り返る。

後ろで立っていたゼンは、目が合うと大きく頷いて、『遊んでおいで』とばかりに手を振ってくれる。

(………いいのかな)

ゼンを放っていく事にアーシャは戸惑いを感じる。

しかしゼンにまた『みっちり』をやらせるのも申し訳ないような気がする。

「あーさ、のぼるよ!」

アキラの手はゼンの手と比べると、小さいくて少し頼りない。

しかし同じくらい温かい。


「ゼン、『いちぇます』!」

アーシャはゼンに手を振って階段を登り始めた。

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