第28話

「早く決めないとまずいな」


「ほう、私相手に不遜だな」


「あまり、この力は使いたくないんだよ。居場所がばれちゃうから」


 大は一瞬目を瞑り。開いた瞬間に夜叉を睨みつけた。


「そ、その目は。それにこの神力、お前は」


「今退いてくれるなら、滅しまではしない。お前ほどの鬼なら分かってくれると思うが」


「確かに、今勝負しても結果は見えているな。この場は退散させてもらおう。しかしこんな所にいたとはね」


「他言無用で頼めるとありがたい」


「神に知り合いなどおらぬから安心しろ」


 そう言って、夜叉は消えていった。五体のアカングワーマジムンとともに。

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