第6話
「今の和装イケメンって大だったの? 何でもいいわ、ちょっと大、さっきの姿に戻ってよ。何でまた、子供になっちゃうのよ」
「だって、子供の姿なら沙耶とお風呂やトイレ一緒に入れるだろう」
おいおい、何言ってるこのセクハラエロ神。入れるわけがなかろうが。それより、早く和装イケメンに戻ってくれ。
「じゃあ、さっきまでの本来の姿だったら、お風呂やトイレに一緒に入っていいのか」
おいおい、あんなイケメンとお風呂やトイレに一緒に入れるわけないだろう。私、お風呂場でキュン死するぞ。
「何だよ、どっちの姿ならお風呂一緒に入れるんだよ」
「どっちでも入らねぇよ、このセクハラエロ神。っつうか、心読むなバカ」
危ない、見た目に騙されるところだった。和装イケメンも中身は、セクハラエロ神だ。くそう、気を抜くと負けそうだ。
「そういや、何でさっきの男は家の中に入れたの? 大が守っていたんじゃないの。サボってたの」
「沙耶がお供えしてくれなかったから、神力落ちてたんだと思う」
ぐっ、私のせいなのか。確かにお供え何もあげてなかったしな。あれ、そういや、さっきの男はどうした。
「ちょっと、大。この気絶してる男もう大丈夫なんでしょ。外に放ってきてよ」
「もう、神使いの荒い人間だな、全く」
ブツブツ言いながらも、大は取り憑かれていた男を家の外に運んでいった。と言っても、浮かせて移動させている。便利だな、あの能力。
いくらアイツがセクハラエロ神でも、お供えとかしないと屋敷神として機能しないのか。これからは、ちゃんとしないといけないな。面倒だけど。
「そうだよ、だからお風呂は一緒に入ろうね」
「入らんわ、ボケェ」
我が家には屋敷神がいます。ただ、少し残念なのは、ちょっと……いや、かなりエッチだというところ。そして、今日も明日も聞いてくるんだろうな。
「沙耶、まだお風呂入らないの」
第1章 了
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