第16話 瑠香の看護師時代の虐めに対する復讐

 瑠香るかと『社会的関係』にある者から受けた虐めに話を戻そう。


 瑠香は看護学校を卒業した後、『緑赤十字総合病院』に就職が決まった。

 そこでは、壮絶な虐めを受けてきたのだが、これからそのごうに対して、幽霊による裁きが行われようとしていた。


 瑠香の業績を下げようとして、違法行為をした後、その責任者の欄に瑠香の印鑑を押した看護師などがいた。

 そのような陰湿な看護師たちのせいで、瑠香は人間的信頼を損ない、全ての職員から無視をされるなどの陰湿な虐めを受け続けた。


 幽霊の戦闘部隊の『生前経験分析係』は、瑠香の海馬を精査して瑠香の経験してきたことを徹底的に分析し、瑠香の対して虐めをしてきた者のうち、氏名がわかる者もわからない者も全て分析し、割り出すことに成功した。


 幽霊の戦闘部隊は役割を決め、一斉に瑠香を虐めた人間をらしめに向かった。


 患者に投薬すべき薬品の用量の数値を、わざと異なる数値にして指示した上司の看護師が居た。

 その看護師は、全ての責任を瑠香に押し付け、瑠香を辞めさせようとした。

 戦闘部隊は報復として、その上司の看護師が疾病にかかった時に、血液の数値を偽らせる心理的細工をして手遅れにさせた。


 瑠香にセクハラをした医師は、数多く居た。

 その一人一人を全て割り出し、全て前立腺をわずらうように、医師の身体に細工した。

 そして、いよいよ最後の時には、瑠香の笑顔を想像するように細工した。


 瑠香が担当していた患者の家族が、瑠香にきつく当たったことがあった。

 その怒りのせいで、その家族が恋人や友人と不和になるよう、恋人や友人に心理的細工をして、その家族の交友関係がうまくいかなくなるようにした。


 通勤で使う交通機関や、道路上で、すれ違いざまに瑠香に対して悪口を言う者が多数居た。

 『生前経験分析係』は、瑠香が悪口を言ってきた人物の姿形をはっきりと見ていなくても、声紋分析をして、悪口を言った人間を正確に特定した。

 それらの人間たちを、全て洗い出し、一人残らず制裁を加えることにした。

 制裁の内容は、IQを100以上に上げさせず、どんなに学習しても学習能力は上がらず、業績等もIQの高いものにはかなわないようにした。

 努力が無に帰すような一生を、彼らに過ごさせた。

 他者をおとしめようとする心を、彼ら自身をおとしめるエネルギーへと変換させた。

 瑠香に悪口を言った時点から、そのような人生をスタートさせた。

 そのことにより、彼らは人生の成功とは縁遠い、他者を羨み続けるが、自分が羨ましがられることがないような、何をやってもうまくいかない、報われない一生を送った。


 「彼らは、そうならざるを得ないと思うわ、確かに。」

 「左様でございますか、瑠香様。」

 「やっぱり、全ては『因果応報』なのね。」

 「左様でございます。宇宙は全て『因果応報』という法則の下で動いているのです。隠蔽いんぺいも、嘘も、成りすましも、仕立て上げも、そんな人間の小細工など、全て無意味なのでございます。そのようなことを行ってきた人間たちに対しては『因果応報』の観点から、適切な罰が与えられるのでございます。そうした罰を与えることが、我々、幽霊の戦闘部隊の役割なのでございます。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る