第22話昼はロリで夜は大人の体質
・前書き
近況ノートにも書きましたが色葉のキャラを不快に思われる方が多いようなので、22話以降を書き直して修正を加えます。
そのため一日一話アップのペースが遅れてしまうかもしれません。申し訳ありません。
また、色葉のキャラを不快に思われた方に対しては作者の配慮不足でした。申し訳ありません。修正していこうと思うのでお付き合いいただければ幸いです。
我が家の玄関に立つ全裸の女性。年の頃は縮んでいない時の零と同じくらいだろう。
端整な美貌に日焼けしていない肌。大きく膨らんだ胸も縮んでいない時の零と同等と言えた。
そして、くびれた腰に大きな尻。セクシーなラインを形成している体を包むものは何もない。その女性は慌てた様子で両腕で胸や股間を隠す。
「きゃ、きゃあ!」
遅れて出る悲鳴。それを聞き付けて家の奥から零と色葉がやって来た。
零は夜の7時を過ぎたので体が縮んで幼い少女のものになっている。
「どうしたの、お兄ちゃ……って」
「総司お兄ちゃん……その全裸の女性は誰でしょう?」
二人に辛辣な目で見られる。いや、誰と訊かれましても。
「い、いや、この人、いきなり家に入って来たと思えば服を脱ぎ出して……」
「露出狂……?」
俺の言葉に零が反応する。確かに俺の言った言葉を額面通り捉えたらそうとしか言えないだろうが。
「そ、そうじゃない、と思う。この人、家に入って来た時は今の零くらいの幼い女の子だったんだけど、それがいきなりこの姿にまでなって」
「そんな馬鹿な事が……」
「お前がそれを言うか、零!」
お前だって大人の体が子供の体に包む馬鹿みたいな事情を抱えている身だろうに。そう思っていると全裸の女性が口を開く。
「いきなりでごめん。私の名前は入野真澄。その、昼間は子供なんだけど、夜になると大きくなる体質なの」
「まんま零の逆だな……」
「ですね……」
俺の言葉に色葉が頷く。昼間は子供で、夜は大人か。
今の零と見事に正反対の関係にある。そんな事を考えていたが。
「と、とりあえず、中に入って。零。お前の大人の時の服を貸してやれ! このままじゃ色々とまずい」
「そ、そうね、お兄ちゃん。真澄。こっちに来て」
「はい」
幼い零に連れられて真澄は零の部屋に入って行き、そこで着替えたようだ。
零の服のサイズが合うのかは疑問であったが、ぴったり合ったようでちゃんと服を着て隠す所は隠した真澄が出て来る。
「昼間、ショッピングセンターで貴方たちを見た」
「あ、ああ、そうだな……」
こっちも昼間、ショッピングセンターで真澄の姿を見た。まさか零と同じような事情を抱えているとは思いもしなかったが。
「一目で分かった。私と同じような事情を抱えているって」
「零を見て、か?」
「そう」
真澄は自分より遥かに目線の低い零を見下ろして言う。零はそれが不服そうだ。
「それで貴方たちの所なら私の助けになるかもと思って来た」
「いや、自分の家はどうしたんだよ。自分の家の中なら、体が大きくなろうと小さくなろうと周りに見られる事はないだろう」
「私、ネカフェ難民」
いきなりで衝撃的な告白であった。
「……でも、ある日、突然、朝と昼になると体が縮むようになってしまって、生活が出来なくなった。子供の体じゃバイトも出来ない。困っていた所に貴方たちを見つけた」
「な、なるほど。それで俺の家に……いや、場所はどうやって?」
「ショッピングセンターから尾行した」
尾行て。全く気付かなかったぞ。変なスニーキングスキルを持っている娘だな。
「お願い。しばらく私の面倒を見て。この変な体質が元に戻るまでは」
そう頼み込まれこれ以上厄介事はごめんだという思いと放っておけないという思いの板挟みになる俺であった。
・
ここまでお読みいただき誠にありがとうございます。
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零とは逆の新しいキャラが気になる。似たような悩みを持つ者同士、零とどういう関係を築くのか気になる。素直クール可愛い。
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