第18話騒がしい朝
・前書き
近況ノートにも書きましたが色葉のキャラを不快に思われる方が多いようなので、22話以降を書き直して修正を加えます。
そのため一日一話アップのペースが遅れてしまうかもしれません。申し訳ありません。
また、色葉のキャラを不快に思われた方に対しては作者の配慮不足でした。申し訳ありません。修正していこうと思うのでお付き合いいただければ幸いです。
冬休みの朝。
ベッドで目を覚ました俺は肌身を触る冷たさに身震いし、もう少し布団にくるまっていようともぞもぞとベッドの中で寝がえり未満の動きを取っていると、
「きゃあああああああ!」
成大な悲鳴に一気に目も覚めた。
な、なんだ……?
ベッドから飛び起きると、部屋の扉が開き色葉が入って来た。
「どうした、色葉!」
「大変です! 総司お兄ちゃん!」
「何かあったのか!?」
昨日から我が家に居候している従姉妹の色葉。
昨夜は零の秘密を知られてしまい、幼くなった零と一緒に眠ったはずであるが……。
「零ちゃんが大きくなりました!」
は? 思わず呆然とした顔になる。
「はい?」
「だから、零ちゃんが大きくなったんですよ! 寝る前にはこんなに小さい子供だったのに、目を覚ましたら大人の体に!」
「……いや、それ説明しただろう」
焦って損した。
今の零は夜の7時を迎えると幼い子供の体になるが、朝を迎えると共に元の女子高生の体を取り戻す。
その事は説明したはずであるのだが。
「それでもびっくりしますよ。体が大きくなっているんですから!」
「ならないと困るっての。朝や昼まで夜の時のような姿だと」
「それはそうなんですが……まるで魔法みたいです」
零の体が縮む時点でそれは魔法のような何かだ。
てんやわんやとそんな騒ぎをしていると零本人が俺の部屋にやって来る。
しっかり、女子高生の体に戻り、その体を大人用の服で包んでいる。
「うるさいわねぇ……色葉」
「あ、零ちゃん! すっかり大きくなっちゃって……」
「これが私の本来の姿だって、知っているでしょ!」
何故か感動したような声を出す色葉に零は怒声を返す。
「そういえば総司お兄ちゃん。昨夜、私、零ちゃんと一緒にお風呂に入ったんですけど……」
「ああ、入っていたな」
嫌がる零を無理やり連れて、幼い姿の零を風呂に入れたはずだ。
「零ちゃんのお胸、つるつるのぺったんこの真っ平でしたよ~」
「そ、そうか……」
夜の零の体は幼い少女のものだからな。それも当然だろう。
俺は少々、顔を赤らめつつ頷く。
「私の方が胸は大きかったですね」
何故か勝ち誇る色葉。それに零は異議を唱える。
「あの時の私は小さくなっていたんだから、当然でしょう! 今は私の方が大きいわよ!」
「ほう。立派に育っているって事ですね。なら、それを総司お兄ちゃんに見せてあげればいいんじゃないですか?」
「なっ!?」
「成長の証を兄である総司お兄ちゃんに披露してあげるんですよ」
何やらとんでもない話をしている。
そう思ったが俺の部屋で繰り広げられるやり取りに俺は逃げる訳にも行かず止むを得ず、この話を聞く。
「そんな事する訳ないじゃない!」
「そうですかー? あ、総司お兄ちゃん、お風呂では零ちゃん、下の方もつるつるで……」
「色葉!」
怒声で色葉の言葉を遮り、色葉を連れて部屋を出て行く。
二人は退室し、嵐が去った後のような静寂が俺の部屋に満ちる。
「やっぱり、騒ぎになるか……」
分かっていた事とはいえ。色葉は零の体の事を存分にいじり倒して来るだろう。これからも。それは零の性格からすれば許容し難い事に違いない。
こっちは寝間着から着替えてもなければ、顔も洗っていないのに、朝からえらい騒ぎだ。勘弁して欲しい、と思いながら、朝の支度をするのであった。
・
ここまでお読みいただき誠にありがとうございます。
いつも星評価やフォローや応援いただき、誠にありがとうございます。励みになっております。
色葉のキャラがいい、自身の変化に混乱しつつ大人と主張する零が可愛い、ロリの体はぁはぁ。
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星を頂ければ注目の作品に載り多くの人に読んでいただけるようになるので嬉しいのですが、そこまでガツガツポイント集めて書籍化! ……とか狙っている訳ではないので気が向いたらポイントをいただけるくらいで構いません。
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